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juin 26, 2008

Glory is like a circle in the water

 トルコ代表監督ファティ・テリムが今大会語辞任すると発表した。ロシアと共にユーロ2008で旋風を巻き起こしたのはトルコだ。ナンバー誌でサイモン・クーパーが語るとおり、ユーロではどのチームが勝ってもおかしくない。グループリーグを突破することさえ困難だろうと思われたトルコが、チェコからラスト10分で3点を奪って逆転してグループリーグを勝ち上がり、ベスト8からは、クロアチアに延長ロスタイムで追いついてPK戦でうっちゃった。
 思い出してみれば日韓共催W杯では3位になり、今年のチャンピオンズリーグではフェネルバフッチェがいいところまで行った。今日のドイツ戦だって、ほとんど引き分けに近くまでいって、最後に、いわゆる「ゲルマン魂」にやられただけで、ゲームそのものはトルコが支配していたと書いてもまちがいではなかろう。だが、このチームは決して淡泊なチームではなく、これといった特長はないが、最後まで気を抜かない頑張るチームだった。こういうチームは、この種の大会にとても強いことは歴史が証明している。
 動画サイトで、この大会について語っているアルセーヌ・ヴェンゲルのインタヴューを見た。日頃のアーセナルでのゲーム運びとは異なることを言っていた。「こういう大会になるとヒーローが必要になる」。トルコが準決勝ですんでの所で敗れたのは、ヴェンゲルが言うヒーローがいなかったせいだろう。ヒーローになるはずのニハトを怪我で欠くばかりか、怪我人や出場停止を含めれば8名を欠いたトルコが、ここまで来られたのは、常にガッツを見せ続けるファティ・テリムの力だろうし、それまでの戦いぶりから諦めることをしなかったトルコのチームのメンタリティの強さだ。だから、あえてこのチームのヒーローを探すとすれば、それは明らかにファティ・テリムその人だ。
 2000年のUEFAカップ決勝でアーセナルを敗ったのが、当時テリムが監督だったガラタサライだったし、その後は、ルイ・コスタを擁したフィオレンティーナの監督をつとめ、ミランの監督もやった。
 監督と言えば、このゲームの中継のゲスト解説は岡田武史だった。彼もフットボールがとても好きそうだ。日本代表監督の彼はいつも苦虫を噛み潰したような顔でインタヴューに答えているが、代表監督の岡田にもフットボール好きの岡田であって欲しいものだ。
 そして最後の栄光をつかむチャンスを得たのはドイツ。

投稿者 umemoto youichi : juin 26, 2008 11:07 PM