journal
« previous | メイン | next »
February 20, 2006
『サーク・オン・サーク』ダグラス・サーク+ジョン・ハリデイ須藤健太郎
[ book]
激しく嫉妬するということがたびたびあれば、人生は過酷でつらいものとなるだろうから、そうたびたび起こるものではない。しかし、シネマテーク・フランセーズでのダグラス・サーク回顧特集には激しい嫉妬を覚えたものだった。うらやましかった。たまたまファスビンダーの『自由の代償』などをDVDで見たりしていて、ダグラス・サークが見たいと思っていたからだ。ファスビンダーも前に見たときよりもその世界にすっかり没入できたので、きっとサークの映画も前よりも面白く見れるに違いないと思ったからだ。フィルメックスで『アコード・ファイナル』を見て、すごく感動したからだ。
そんなわけで、映画美学校で行われた「ダグラス・サーク講義」にも迷わず応募した。サークの映画が参考上映されるということだったが、全4回でユニヴァーサル時代の4本を見ることができた。『翼に賭ける命』『愛する時と死する時』『悲しみは空の彼方に』『風と共に散る』の4本だ。どれもすごい映画だった。夢中になって見てしまった。
そして、ダグラス・サークのインタヴュー本がついに邦訳されて刊行となった。本書の詳細に立ち入る前に、少し個人的に驚いたことがあったので書きたい。「序」において、ジョン・ハリデイは本書の完成にあたって力を貸してくれたたくさんの人たちへのお礼を述べている。「40年ほど前、オックスフォード大学でわたしをサークの世界に導いてくれた熱烈なシネフィル(にしてのちの俳優)のパトリック・ボショーにまず感謝したい」。パトリック・ボーショーの名前にこんなところで出会うとはまったく思っていなかった。衝撃だった。なぜなら、ちょっと前に、彼が『パリところどころ』の製作補佐だったことを知って衝撃を受けていたからだ。またか、と思ったわけだ。
周知のように、パトリック・ボーショーは『ザ・セル』や『パニック・ルーム』に出演する現在ハリウッドで活躍する俳優であり、ヴェンダースの『ことの次第』で映画監督を演じていた俳優である。だが、私は彼が『パリところどころ』の製作に関わるような環境に身を置いていたことをつい最近まで知らなかった。彼は、ロメールの『コレクションする女』に出演し、「カイエ・デュ・シネマ」にも寄稿していたヌーヴェルヴァーグの渦中にいた人物であった。その後、彼はいったん映画界から離れ、大工をしていた。そんな彼をヴェンダースが再び映画の世界へと引き入れたのであった。思わぬところで思わぬ人に出会うとやはりびっくりする。私と同じように驚いた人もいるに違いない。サークとはまったく関係ないことを書いてしまったが、紙面が尽きた。本書の内容に関してはまた後日書くかもしれない。
投稿者 nobodymag : February 20, 2006 12:27 AM
Search
Archive
- May 2011(12)
- April 2011(5)
- March 2011(3)
- February 2011(5)
- January 2011(7)
- December 2010(3)
- November 2010(8)
- October 2010(7)
- September 2010(5)
- August 2010(2)
- July 2010(4)
- June 2010(8)
- May 2010(5)
- April 2010(7)
- March 2010(5)
- February 2010(8)
- January 2010(11)
- December 2009(12)
- November 2009(7)
- October 2009(5)
- September 2009(7)
- August 2009(6)
- July 2009(15)
- June 2009(13)
- May 2009(13)
- April 2009(17)
- March 2009(22)
- February 2009(25)
- January 2009(7)
- December 2008(13)
- November 2008(16)
- October 2008(14)
- September 2008(7)
- August 2008(10)
- July 2008(5)
- June 2008(12)
- May 2008(13)
- April 2008(11)
- March 2008(6)
- February 2008(16)
- January 2008(12)
- December 2007(15)
- November 2007(9)
- October 2007(5)
- September 2007(9)
- August 2007(16)
- July 2007(13)
- June 2007(18)
- May 2007(16)
- April 2007(9)
- March 2007(19)
- February 2007(16)
- January 2007(18)
- December 2006(9)
- November 2006(7)
- October 2006(9)
- September 2006(11)
- August 2006(11)
- July 2006(6)
- June 2006(7)
- May 2006(9)
- April 2006(8)
- March 2006(19)
- February 2006(19)
- January 2006(4)
- December 2005(6)
- November 2005(4)
- October 2005(15)
- September 2005(19)
- August 2005(23)
- July 2005(14)
- June 2005(28)
- May 2005(21)
- April 2005(22)
- March 2005(40)
- February 2005(17)
- January 2005(8)
- December 2004(13)
- November 2004(21)
- October 2004(15)
- September 2004(8)
- August 2004(19)
- July 2004(11)
- June 2004(13)
- May 2004(13)
- April 2004(10)
- March 2004(19)
- February 2004(7)
- January 2004(26)
- 2003
- 2002
- 2001