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September 19, 2006

早稲田大学対オックスフォード大学 22-20
梅本洋一

[ sports , sports ]

 春や夏の練習試合を見ていないので、今年の早稲田を見るのはこれが初ゲーム。清宮の後を継いだ中竹竜二がどんなラグビーを見せてくれるのか? 中竹とは話したこともあるし、彼がキャプテン時代のゲームを見ている。応援したい。
 結果は冒頭に書いたように2点差でオックスフォードを振り切った。勝つことが何よりの自信になるだろう。だが、清宮の去年に比べて、チームの完成度はまだまだ。ディフェンスは一応及第点が点けられるレヴェルまで来ているだろう。執拗なサイドアタックを、体を張り、忍耐強く止め続ける姿勢はよい。スクラムも、去年に比べればまだまだだが、安定している。展開されても、両センターを中心によく前に出て止めている。問題はここからだ。接点での早さは身に付いてきているが、ターンオーヴァーする力はまだない。だから相手ボールの時間帯は忍耐だけ。アタックはスクラム、ラインアウトからということになる。ここでミスが多い。矢富、曽我部とうまく繋がったときは、曽我部のロングパスがかなり有効で両センターでゲインできている。矢富の捌きが遅れ、彼が個人プレーに走るとターンオーヴァーされることが多い。フォワードがもっとパックを固めて、SHがもう少し早く長いパスを曽我部に送るべきだ。そして、曽我部からのパスの精度も問題。センターがノックオンすることが多い。もちろんセンターの個人技も重要だが、ドンピシャのロングパスの精度を上げなければならない。曽我部は、PKからのタッチをもっと正確に。彼のキックがタッチを割らずに、カウンターを喰らいトライを奪われた。キックは絶対に必要なプレーだが、そこにも約束事がいるだろう。
 つまり、アタックの精度は、全般的にとても低い。あと30%ほど精度が上がっていれば、オックスフォード程度には完勝できたろう。取り損ねたトライが4個ほどあった。アルティメイト・クラッシュを思い出そう。中竹がスウィフトをスローガンにしていることもあって、その速度がミスを生んでいる。「正確に」そして「早く」なければミスは続く。オトマティスムに至るまで反復練習が必要だ。まだシーズン・イン直後。これからはアタックの練習に励もう。