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September 19, 2006

マンチェスター・ユナイティド対アーセナル 0-1
梅本洋一

[ cinema , sports ]

 開幕から連勝のマンU対未だ勝ち星のない(チャンピオンズリーグの緒戦ではハンブルガーSVによれよれで勝ったけど)アーセナル。キックオフ以前から勝負がついていたようなゲームだ。それにアンリもファン・ペルシも怪我のアーセナル。頼りないアデバイヨールの1トップ。グッドニュースの皆無のアーセナル。けれども、何度も書いているように、今シーズンのアーセナルは決して悪くない。負けたゲームだって、内容で勝って結果で負けているだけ。ドローのゲームは全部押していた。問題なのは、完全に崩すまでパスを回し続けることと、シュートが入らないこと。とても重大だが、それだけのことだ。
 数字や面子の上では圧倒的に不利なアーセナル。このゲームは、昨シーズンのチャンピオンズリーグでお馴染みになった4-1-4-1。ゴールに飢えたアーセナルは攻める。10分で得たPKは、ジウベルトの左足が滑り外してしまう。だが、ロナウド、ルーニー、サアのアタックに対して、エブエ、トゥレ、ジュルー、ギャラス(この人の加入は大きい)がまったく危なげなく守る。そして中盤。スコールズは復帰しているが、フレッチャー、オシェイでは、役不足も甚だしい。すっかり頼もしいセンターミッドフィールダーに成長したセスク、そしてユングベリ、ロシツキ、フレブ、アンカーのジウベルト。ここでアーセナルは圧勝している。ときどきセスク、ジウベルトが不用意なパスでボールを奪われるシーンもあったが、オシェイ、ロナウド、ルーニー、フレッチャーに比べればその回数は圧倒的に少ない。しかし今日も点が入らない。もちろん1トップがアデバイヨールではなく、アンリ(怪我)だったら、前半で2点ぐらいは入っていたかも知れない。
 そして後半。アーセナルのアタックの気持ちは衰えない。今日はミドルが多い。ロシツキ、セスクが何度もミドルを放つが、リオとブラウンにうまく守られる。アデバイヨールがキーパーと1対1になるが、これも迫力不足。だが、70分を過ぎると総攻撃。まずトゥレの強烈なロングがゴールマウスを掠め、続いてフレブに代わって入ったジュリオ=バティスタの力感溢れるミドル。今日も引き分けか!と嘆いた瞬間、セスクからのショートパスがアデバイヨールにこぼれて1点! あと5分を守りきり、アーセナルは初勝利、しかもアウェイ、しかもオールドトラッフォード! きっとこれで変わるだろう。悪い流れが断ち切れるだろう。ヴェンゲルと一緒にオプティミスティックに考えてしまう。これでアンリとファン・ペルシが復帰すれば……。とりあえず次だ。