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December 18, 2007

アーセナル対チェルシー 1−0 
梅本洋一

[ cinema , sports ]

 フットボール・ファンにはやたら忙しい日曜日。午後にはラグビー大学選手権1回戦の同志社対筑波、早稲田対中央、同時刻にトップリーグ、三洋対東芝、これでもう夕刻だ! 今年の関西はレヴェルが低い。筑波のディフェンス勝ち。そして中央は頑張るけど、早稲田の順当勝ち。そして三洋の好調ぶりの前に東芝の完敗。来週のサントリー対三洋が事実上の優勝決定戦か。早めに夕食を済ませ、仕事を早々に片づけると22時過ぎ。今日の本番はこれから。22:45からリヴァプール対マンチェスター・ユナイティド、それに続けて25:00には、アーセナル対チェルシーのキックオフ。プレミアのビッグ4が今夜一気に激突! どうする? 全部見るしかねえだろう! 明日の仕事は? そんなのカンケイねえ。
 チャンピオンズリーグのグループリーグを3連勝してようやくグループリーグの勝ち抜けを決めたリヴァプール、ほぼ何の問題もないマンU。だが場所はアンフィールド。あと数年でここも取り壊されるそうだが、このスタジアムの雰囲気は本当に良い。フットボーラーなら一度は立ちたいピッチだろう。解説の粕谷秀樹の言葉を聞くまでもなく、このカードは、まさにイングランドダービー。リーガならバルサ対レアルだ。リヴァプールが遠征帰りの疲労もなく、どんどんアタックするのに対してマンUは堅守からカウンターという展開。結局リヴァプールのシュートが入らず、マンUはテベスのラッキーなゴールが決まり勝利。ただ注目はCh.ロナウドやルーニーではなく、負けたリヴァプールにあって後半から登場したバベル。こいつは凄い! シュートの速度はジェラードよりも速いのではないか。こいつとフェルナンド・トーレスの2トップが一番いいように見えるが、ベニテスにはそう見えないのだろう。
 そしてアーセナル・スタジアムのチェルシー戦。驚いた。怪我人リストに入っていたセスク、フラミニ、フレブが揃ってスタメン。みんな、この1戦に照準を合わせてきた。アーセナルのフォーメーションは4−5−1。アデバイヨールの1トップ。エブエとロシツキの両ワイド。フレブとセスクのセンター、下がり目にフラミニ。ゲームが始まると、やはりパスが回る。特にセスクは不可欠の選手になった。ペナルティエリアの中でのワントゥーといったアーセナル・スタイルに酔いすぎた面はあるが、もっぱらジョー・コールとショーン・ライト=フィリップスの両翼に頼るだけのチェルシーに比べて、連動性と多様性の面で大きく水を空けていた。チェルシーではランパードとシュフチェンコ(ドログバ怪我)が見あたらない。そして、両翼も、さサニャ、エブエとロシツキ、クリシの連携のディフェンスで、完全に突破するには至らない。アーセナルもボールは回るが点が入らない。テリー中心のチェルシー。ディフェンダーが体を張ったせいだ。両チームの全選手が走り、パスし、ディフェンスする。本当に死力を尽くしたゲームだ。結局、前半のロスタイムでコーナーからギャラスの頭で1点とったアーセナルが勝利。
 勝利できたから悪くはないのだが、心配な面もある。交代選手だ。エブエが怪我をしてファン・ペルシ。調子が良さそうだ。ここまではいい。だが、疲れの見えたフレブに代わって入ったジウベルト。彼の動きが遅い、そして、それまで彼の長所だった読みの良いディフェンスがまったく影を潜めている。ヴェンゲルとの確執が噂されているが、控えに甘んじている最近の姿から感じられるのはヴェンゲルとの確執ではなく、明らかな力の衰えだ。久しぶりのフラミニが縦横に走ってリスクの芽をつみ取り続けたのと比べると、ジウベルトは仰向けに倒されているか、遅れ気味のタックルでファールを取られているかという印象。
 全部見終わると3:00AMに近い。どっと疲れが出た。外がだいぶ気温が落ちてきているようだ。窓にたくさん水滴が付いている。