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April 25, 2010
『脱獄囚』鈴木英夫結城秀勇
[ cinema]
窓辺に立った人間の太ももから上がまるまる見えてしまうような、高さ150cmはあるだろう大きな窓が、正面にみっつ並んだ住宅。小川一夫の手によるこのセットによって、練馬区にあり、近所にプールや市場があるらしい、池部良と草笛光子の平凡な家庭は、どこか現実感をはぎ取られたような空間になる。自分を捕まえた刑事への恨みからその妻の命を狙う脱獄囚による監視と、その監視に気づきながらも囮として開け広げられた窓...全文を読む ≫
投稿者 nobodymag : 01:39 AM
April 19, 2010
『死に至る愛』アラン・レネ結城秀勇
[ cinema]
タイトルには『死に至る愛』の名を挙げたが、この文章は東京日仏学院とユーロスペースの特集「アラン・レネ全作上映」を終えて、思いついたことをとりとめもなく書き記す。この作品と前年の『人生は小説なり』は、レネの複雑怪奇なフィルモグラフィに道筋を与える手がかりとなるような気がしている(あるいは『アメリカの叔父さん』を含んだジャン・グリュオーとの3本の共同作だろうか)のだが、考えがまとまっていない。
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投稿者 nobodymag : 03:41 AM
April 18, 2010
『息もできない』ヤン・イクチュン梅本洋一
[ cinema]
このフィルムについて侯孝賢は、まるでゴダールの『勝手にしやがれ』が出てきたときと同じだ、と言っている。このフィルムの英語タイトルが † Breathless †という『勝手にしやがれ』の英語タイトルと同じことから来る発想だろうが、それだけではない。そこに何かが生まれるときに必ず感じられる同質の強度を感じるからだ。同質の強度と書いたが、『勝手にしやがれ』と『息もできない』は異なる。『勝手にしやがれ...全文を読む ≫
投稿者 nobodymag : 09:08 PM
April 16, 2010
『ハート・ロッカー』キャスリン・ビグロー結城秀勇
[ cinema]
『ハート・ロッカー』を見ていると、爆発物処理班とは爆発物を爆発させない人なのではなくて、むしろ積極的に爆発の契機になる人なのではないかと思ってしまう。無論、はじめに先任の班長が行う選択のように、適切に爆発させることは爆発物処理の一環ではあるのだが、なぜだかこの映画の中の爆発は「爆発させてしまった」とでもいうようなやましさに満ちている。130分ほどの映画で、4回も5回も沸き立つ噴煙と爆発音を耳にす...全文を読む ≫
投稿者 nobodymag : 02:32 AM
April 11, 2010
『映画は爆音でささやく99-09』樋口泰人結城秀勇
[ book]
「MR ハイファッション」および「ハイファッション」の連載を収めた「boidと私と映画の血と汗と涙の記録VOL.1」と「VOL.2」にとりわけ驚いた。連載中そのほとんどに目を通していながら、厚みを伴った物体としてまとまったこの本を今回手に取って、改めてその異様さを発見する。多少意図的にいくつかの文章の冒頭を抜き出すなら、「爆音上映という企画をやっている」、「数年前、『ロスト・イン・アメリカ』(デジ...全文を読む ≫
投稿者 nobodymag : 03:15 AM
April 07, 2010
チャンピオンズリーグ09-10 準々決勝2nd Leg
バルセロナ対アーセナル 4-1梅本洋一
[ sports]
メッシの4得点! ぼくらアーセナルのサポーターにとっては、溜息しか出ないゲームだった。単なるラッキーで2-2のドローだったロンドンの1st Legから判っていたことだが、今のバルサとアーセナルには、この2nd Leg程度の差があるということだ。このゲームでは切れ切れメッシの素晴らしさについては、誰もが語るだろう。このゲームでメッシの両側にいるペドロやボージャンとはやはりモノが違う。
それよりも...全文を読む ≫
投稿者 nobodymag : 11:50 PM
April 01, 2010
『シャーロック・ホームズ』ガイ・リッチー結城秀勇
[ cinema]
魔術と科学の対立という構図に持ち込んだ時点で、原作に忠実な映画化はあり得ない。もともとガイ・リッチーがそんなものを目指していないのは、同性愛的な匂いすら感じさせるホームズとワトソンの関係、頭脳というより肉体的な情報処理能力を示すホームズ、という点からも明らかであるが、結果としてそれがなにに似てくるかと言えば『ダヴィンチ・コード』のような過剰な情報の横溢によってのみ展開する類のアクション映画だ。...全文を読む ≫
投稿者 nobodymag : 03:49 PM