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October 18, 2010

『セゾン文化は何を夢みた』永江朗
梅本洋一

 辻井喬と上野千鶴子の対談本『ポスト消費社会のゆくえ』について書いたとき、ぼくは、「堤清二=辻井喬は「私の失敗でした」を片づけることが本書では多いけれど、その時代の検証は、まだまだこれからの作業であることはまちがいないだろう」と書評を結んだ。永江朗による労作『セゾン文化は何を夢みた』は、その「検証」の大きな成果のひとつだ。なにせ永江は、西武デパートの上層階にあった書店に勤務したし、その後の、彼の文...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:05 PM

September 28, 2010

『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』瀬田なつき
梅本洋一

 かつて、『女は女である』でジャン=クロード・ブリアリとアンナ・カリーナが住むアパルトマンには自転車が置いてあった。かつて、母娘に扮した桜田淳子と田畑智子は、相米慎二の『お引越し』で乗る電車の中で「ある日、森の中……」とクマさんの歌を唄った。黒沢清の『回路』でしばしば映るビルの屋上からは、東京の「意気地なしの風景」が映り込んでいた。映画には、そうした無数の「かつて」がある。映画的な記憶と呼ばれたこ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:54 PM

July 17, 2010

つかこうへい追悼
梅本洋一

 つかこうへいが亡くなった。アングラ御三家(唐十郎、佐藤信、寺山修司)の活動が、戯曲の内容の面でも、上演形態の面でも反=新劇という枠組みで語られることよりも、それぞれの演劇上の個性として分析されるようになった時代に、つかこうへいが登場した。70年代初頭のことだ。平田満や故三浦洋一の演技と共に、『郵便屋さんちょっと』『熱海殺人事件』などごく初期の舞台が懐かしくなった。強烈な通俗性と同時代へのパロディ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:14 AM

April 16, 2010

『ハート・ロッカー』キャスリン・ビグロー
結城秀勇

 『ハート・ロッカー』を見ていると、爆発物処理班とは爆発物を爆発させない人なのではなくて、むしろ積極的に爆発の契機になる人なのではないかと思ってしまう。無論、はじめに先任の班長が行う選択のように、適切に爆発させることは爆発物処理の一環ではあるのだが、なぜだかこの映画の中の爆発は「爆発させてしまった」とでもいうようなやましさに満ちている。130分ほどの映画で、4回も5回も沸き立つ噴煙と爆発音を耳にす...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:32 AM

April 11, 2010

『映画は爆音でささやく99-09』樋口泰人
結城秀勇

「MR ハイファッション」および「ハイファッション」の連載を収めた「boidと私と映画の血と汗と涙の記録VOL.1」と「VOL.2」にとりわけ驚いた。連載中そのほとんどに目を通していながら、厚みを伴った物体としてまとまったこの本を今回手に取って、改めてその異様さを発見する。多少意図的にいくつかの文章の冒頭を抜き出すなら、「爆音上映という企画をやっている」、「数年前、『ロスト・イン・アメリカ』(デジ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:15 AM

February 17, 2010

サッカー東アジア選手権
梅本洋一

 1勝1分1敗という成績もちょっと信じがたいが、実際にゲームを見ると、問題なのは、その内容であることが誰の目にも明らかだ。岡田武史の続投を問う声が大きくなっているのも当然だろう。  このチームではすべての起点にならざるを得ない遠藤にボールが渡っても、虚しく首を振るばかりだ。遠藤の後方に位置する稲本は、ボールを持っても、バックラインに戻す選択しかない。内田、長友の両翼はしっかりマークされている。空い...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:25 PM

February 1, 2010

『サロゲート』ジョナサン・モストウ
結城秀勇

「ターミネーター」シリーズを3でキャメロンから引き継いだジョナサン・モストウ。日本では奇しくもキャメロン12年振りの劇場長編と同じタイミングで、モストウの新作『サロゲート』が公開されている。偶然にしては出来過ぎなほど、キャメロン『アバター』とモストウ『サロゲート』は比較対象としてうまい対になっている。  どちらの作品も、生身の人間が異なった外見の人工物に乗り込み、人工物の体験を生身のものとして感...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:37 PM

December 18, 2009

『ビッチマグネット』舞城王太郎
田中竜輔

 かつて芥川賞候補作『好き好き大好き超愛してる』は、その題名だけで選考委員の東京都知事を大いにうんざりさせたそうだが、ところで都知事は何に「うんざり」したのだろう? 『好き好き大好き超愛してる』という奇抜なフレーズの響きにだろうか。 そうかもしれない、だが、たぶんそうではない。おそらく氏が「うんざり」したのはこのフレーズの構造、つまり<「好き」+「好き」+(「大」+「好き」)+(「超」+「愛してる...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:17 PM

December 16, 2009

『12枚のアルバム』中原昌也
結城秀勇

 この本の発売記念トークイヴェント、佐々木敦との対談の中で中原昌也はこんな話をしていた。なぜパソコンなどを使えば簡単にできそうなことをアナログでやることにこだわるのか、という佐々木の問いに、中原は「つながらないものをつなげたいのであって、デジタルなものは一見それを簡単にできるようだけど、そこでははじめからつながるものしかつながらない。つながらないはずのものは結局つながらない」というようなことを答え...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:43 PM

December 4, 2009

『したくないことはしない 植草甚一の青春』津野海太郎
梅本洋一

 植草甚一が大ブレイクした70年代初期から晶文社の編集者として「ワンダーランド」をはじめ植草さんの様々な著書の編集に携わった津野さんの「植草伝」。「植草さんの前半生はかならずしも幸福なものではなかった。ところが、むかし引いたマイナス札が最晩年につぎつぎにプラスにひっくりかえり、とつぜん、ハデな大逆転をとげてしまう」。「あとがき」で津野さんはこう書いている。「ハデな大逆転」の時代に植草さんを読み始め...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:37 PM

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