2011/11/15 OUT!!

内容紹介 (エディトリアルより)

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「結局のところ、私たちはただひとつのことを繰り返し続けている。小さな断片をほかの断片と結びつけていくこと。「今日の映画祭というのは、映画雑誌そのもの以上に「映画雑誌」的なものになりました」というティエリー・ルナスの言葉ではないが、人が、言葉が、思考が出会い交わる場であることこそが、雑誌の本質的な役割だろう。ひとつひとつ丹念につながりをつけていく。そして世界を見渡せば、なぜそれまで気づかなかったのかと思うほどに、私たちによく似た人々がいたりする」

特集(1):富田克也『サウダーヂ』 Dig, dig, dig!

ロカルノ国際映画祭で熱狂的に迎えられ、現在は渋谷ユーロスペースで絶賛上映中の富田克也監督による空族作品『サウダーヂ』。今後も各地の劇場での公開が待たれる本作を徹底的に特集。空族を支える人物たちへのインタヴュー、芦澤明子(撮影監督)を迎えたスペシャルトーク、廣瀬純(龍谷大学教員、映画批評誌「VERTIGO」編集委員)による論考、そして各地からのレポートなどを交えてお送りする。

※関連バックナンバー:35号(CINEMALINK採録)、34号(空族インタヴュー)

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特集(2):マチュー・アマルリック『さすらいの女神たち』

現代のフランス映画においてもっとも重要な俳優のひとりであり、近年はハリウッド作品への出演でも注目されるマチュー・アマルリック。かねてより監督作品も評価が高かったが、本作は第63回カンヌ国際映画祭コンペ部門に選出され、見事に最優秀監督賞を受賞。これまで俳優として本誌で取り上げてきたアマルリックの演出家としての側面を、監督本人へのインタヴュー、青山真治(映画作家)との対談、ドミニク・パイーニ(元シネマテーク・フランセーズ館長)による論考などで紹介する。

※関連バックナンバー:34号(『クリスマス・ストーリー』関連インタヴュー)、09号(アルノー&ジャン=マリー・ラリユー『運命のつくりかた』関連インタヴュー)

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特集(3):ガセネタの30年後へ 30 YEARS AFTER / GASENETA AND WITNESSES

70年代後半に稲妻のように現れ、そして消えたロックバンド、ガセネタ。絶版書籍の復刊やベスト盤・リミックス盤の再発、関連イベントの開催などで再評価の機運が高まるなか、当時を知る重要な人物たちに出会うことができた。これまでほとんど交錯することのなかった、あるいは私たちの目に見えていなかった関係性を浮かび上がらせるための(あるいはでっち上げるための)貴重な証言集。

※関連バックナンバー:28号(『AA』関連)、25号、24号(大里俊晴×青山真治ラジオ採録)、12号(大里寄稿)、07号(大里インタヴュー)、02号(大里寄稿)

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インタヴュー

ティエリー・ルナス(映画レーベル「Capricci」ディレクター)
パウロ・ブランコ(映画プロデューサー、「Alfama Films」代表) ※「カイエ・デュ・シネマ」誌より採録
韓英恵(女優)
染谷将太(俳優)+二階堂ふみ(女優) ――『ヒミズ』
根岸邦明(株式会社「アダンソニア」代表)
伊藤雄(第36回湯布院映画祭実行委員長)
曽根中生(映画監督)
レベッカ・ズロトヴスキ(映画監督)――『美しき棘』

連載

SOMETIME 第2回(染谷将太撮影による写真ページ)
最後の商売 第3回(三宅唱)
小さな音楽 最終回(圷尚)
悪文とは悪意の文章のことである 第7回(稲川方人)