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juin 29, 2010

カペッロは頭が固いね

 監督にファビオ・カペッロを擁しながらもbest16で姿を消すことになったイングランド。それもドイツに完敗。1-4だ。各戦評を読んでみると、もちろんランパードのゴールがノー・ゴールにされたことと、リオの怪我による急造センターバック・コンビのアップソンとテリー、特にアップソンが狙われたことに言及されているものが多い。然り。誰が見てもランパードのループはゴールだったし、後でカペッロが吠えるように、「あそこがゲームの分水嶺」だったことも事実。だがこのゲーム、イングランドがドイツを圧倒するような展開ではなかったし、若いドイツのスピードに対応するような策をカペッロが提示した形跡もない。
 いったいカペッロはどんなフットボールを指向したのか? イングランドの4ゲームを見てもさっぱり分からなかった。フォーメーションを見れば、もちろんある程度のことは分かる。常に4-4-2。セントラルにランパードとバリー、左前にジェラード、右前にミルナー(交代はライト=フィリップス)、あとはルーニーとデフォー(ヘスキー)。リオの代役と共に話題になるのがルーニーのパートナー。つまり、4-4-2は固定であること。ルーニーがマンUでワントップであり、ジェラードはリヴァプールで多くの場合トップ下であることを考慮しない。まず自分のフットボールがあって、それに選手たちを当てはめていく方法。それにレノンとライト=フィリップスの2人のウィンガーが右に偏っているのはなぜ? 結論を急ごう。カペッロはナショナルチーム向けの監督ではないということ。時間をかけて自らのチームを熟成していくクラブ・チームの監督には相応しくとも、W杯のように短期間で結果を残すタイプではない。もしイングランドが現有勢力で4-2-3-1にしても、かなりイケたと思う。溌剌としたドイツの若さに比べて、カペッロの頭の中が固定化していたように思えた。

投稿者 nobodymag : juin 29, 2010 10:07 AM