最近やたらと風邪をひく。治ったと思って出掛けると翌朝発熱、というのをこの2週間で3回繰り返してしまった。もう情けないとしか言いようがない。それで今日は大分調子がよくなったので、コタツとありったけの防寒具に身を包んで『マングラー』を見た。クリーニング工場のシーツ用大型プレス機が人を襲う。近付いた者をじわじわと巻き込み、つぶし、最後は折りたたむ。恐ろしいのは、生から死へと移行する課程、時間の長さをこれでもかと見せつけた挙句、平然とその場所で動き続けていることだ。ここまででもまた熱が出そうになっているのに、近寄らなければ安全と思っていたプレス機が、その全長10mはあるかと思われる巨体でその場から動き出す(しかも素早い)からもう完全に参る。当分の間はトビー・フーパー熱に身を任せるしかないようだ。
内山理与