02.12/09

 

 午前7時27分。今日もいつもと同じ時間に目が覚める。いつものように、目覚まし時計が鳴るのを待ち、ベットから起き上がる。いつものようにカーテンを開けると外には雪が積もっている。昨日の天気予報で雪が降るとは言っていたけど、こんなに積もってるなんてと驚きながら、いつもの窓からみる、見慣れた風景がただ真っ白になているのをみてふと、今日はいつもと違い、時間が止まっている、などとおかしなことを考えてしまったのは、そこからみえるテニスコートにいつもの練習風景がないからか、それとも、ただ外のあまりに寒そうなことにものぐさごころが怖じ気付いたのか。確かに今日は外に出ないで家の中にとまっていたいが、準備をして部屋を出る。今日は編集会議に参加する。
 外に出ると、案の定道路はぬかるんでいて自転車は無理。歩いて駅に向かう。いつもなら自転車で15分の道だけれど、歩いたら何分かかるだろう。今日は遅刻かもしれないし、雪の積もった道は歩きにくい。でも雪もたまには悪くはないとも思う。それは遅刻のいいわけになるからじゃなくて、それもあるけれど、その思い掛けない雪でいつもとは違う時間の経過を経験したからだ。東京の、師走の積雪は11年ぶりらしい。11年前といえば自分はまだ小学生で、珍しく雪が積もったりすると、いつもとは違った風景の小学校の校庭ではしゃいでいたのを思い出す。
 明日は何時に目が覚めるだろうか。多分明日もいつもと同じ時間に目が覚めて、いつもと同じように1日が始まるだろう。でも、べつにそれでもいい、今日と明日は違う日なのだから、と当たり前のことを今日の雪をみて思った。天気予報によれば、明日は晴れるそうだ。

関亦崇尋

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