02.12/26

 

 以下、アルバイト先にて。もうすぐ50歳になる店長(女性)との会話。
「マッチャン、北朝鮮って怖いのよ」/「うん」/「ミサイル飛んでくるわよ」/「いやあ、大丈夫でしょう。今の状況じゃあ、北朝鮮にも得は全然無い」/「何言ってんの。あそこはワケ分からない国なんだからね。日本も早く兵器を揃えなきゃ」/「いや、ちょっとちょっと」/「とりあえず非常食買わないとね」・・・。本当はここに26歳のフリーター(男性)も絡むが、長くなるので省略する(書くのもうんざりするので)。
 遅ればせながら、『ぶちナショナリズム症候群』(香山リカ)を読む。いつも通りの分かりやすい言葉で、大いに納得。以前香山リカと大塚英志の対談で、東浩紀の素朴さに対する二人の違和感を読んだ記憶がある。それとは少し違うかもしれないけど、もはや香山リカ(と大塚英志)も遊んでられない、そんな「時代」になったわけだ。二人の言葉や行動が「ぷちナショ」などの状況に引きずられるようにして素朴になってゆくのも、致し方ないのだろうか。
 『ぷちナショ』で対象とされる「世代」は、主に20〜22の大学生である(彼女の講議やそこでのアンケートがベースとして使われている)。私と同世代。つまり『狂い咲きサンダーロード』と共に生まれた「世代」。そこに映る街頭車と工事現場のクレーンが出生地である。どちらが「父」でどちらが「母」なのか。どちらもどちらであるのか。まあ、どっちでもいいといえばどっちでもいいんだけど。
 2003年「狂い咲きオモテサンドー」に向けて。今日私は自転車のメンテナンスをした。

松井宏

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