一応こんな私たちも、事務所のような場所を持っていて、今日は朝からそこで会議をやっていたのだけれど、議論(と呼べるような代物かは置いておくにしても)が煮詰まってくると、たいてい昼時になっていて、誰かのお腹の音が鳴り始め、さらに思考が働かなくなるというのがいつものパターンといった具合。そんなわけで昼飯を食べに行くことになるのだけれど、どういうわけか近所の飲食店は月曜が定休日の店が多くて、いつも選択肢がふたつしかないため、自然と事務所から近いほうのカフェに足が向かうのが常になってきていて、雑誌の入稿前ともなると、誰かが入れ代わり立ち代わり現れるので、どうしても顔を覚えられることになり、かわいい店員さんに、「みなさんお忙しそうですね」など声をかけられてしまうはめになり、なんとも気恥ずかしい思いをしてしまったりもする。ところが今日は恐ろしく寒いせいかどうかは知らないが、そのカフェも満員で、もうひとつの選択肢となる少し離れた、IDEEがやっているカフェにぶるぶる震えながら向かい、スープとコーヒーで身体を温めて、またぶるぶる震えながら帰り、さあ会議再開だということになるのだが、今度は腹が満たされてしまったせいで、結局にぶいままの頭をうんうんと悩ませ続けることになるのだった。まあ会議の日はいつも大抵こんな感じなのだが、今日みたいに夜分また腹をすかして自宅に帰宅し、慎ましい夕食を食べながら、テレビ番組でマイケル・ジャクソンの家の庭(ネバーランドだと?)やら、金でできたツタンカーメン型の棺桶やらなんかを買い込むマイケルのお買い物風景やら、整形手術の回数のことでインタヴュアーと大揉めしているマイケルの姿を見た日には、ふと呆然としてしまうのだった。……気をとりなおして。さて、雑誌もサイトもそろそろ軽くリニューアルして、長らく冬眠状態だったイヴェントも春になったらまた再開する予定です。どうぞよろしく。
黒岩幹子