青山学院大学にて、「国際都市としての渋谷・原宿・青山の将来像〜交通・まちづくり、そして文化・芸術・祈り〜」。シンポジウムに先立ったプレゼンテーションでは、渋谷駅を巨大な広場にする構想や、渋谷駅を完全に多層化された交通ターミナルに変えるという案、文化的な街としての青山というイメージを守るための現代芸術のモニュメントを建てるなど、さまざまな意見が述べられたのだが、正直「確かに正しいんだろうけどそんなこと言ってどうするの?」という感じの意見がほとんどだった。集中講義か何かになっているらしく無意味に学生でごった返していたホールも、後半シンポジウムに入る頃にはだいぶスッキリしてきて、話も聞きやすくなった。だがシンポジウムといわれるもののだいたいがそうなのかもしれないが、ひととおり全員に話を聞いているうちに時間がなくなってきて、明らかに意見の対立があるのにそこから立体的に議論を立ち上げる前に無理矢理まとめて終わる、みたいなのが残念だった。特に今日はその前段階までの進行に明らかに問題があっただけに。
なんにしても最後にシンポジウム第2部で登壇した浜野安宏、和多利浩一、岡本敏子という、実際青山・原宿近辺に住んでらっしゃる方々がそれまでいろいろ話をしてきた人々よりも圧倒的に勢いがあった。おそらくそういう人たちを無理矢理説き伏せるなり巻き込むなりしてやらない限り「まちづくり」などというのは不可能なのだ。それはかなり大変なことで、かつ相当面白いんじゃないかというのが、第2部の正直な感想でした。無理矢理まとめて終わる感じですが。
結城秀勇