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渡辺進也
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渡辺進也
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2009年10月19日

10/19
渡辺進也

三日目。
当初見る予定の映画がチケットをとれず断念。時間が合う映画を仕方なく見に行くとこれが小さな当たりだった。『ヤンヤン』(チェン・ヨウチェ)。冒頭、再婚する母親の結婚式から映画は始まる。親戚とのあいさつ、陸上部の先輩を席に案内する、席に座り、音楽がなって新郎新婦が入場し、それを見て喜んでいるヒロインのアップ。ここまでが手持ちカメラの映像でワンカットで撮影される。その後も(特に前半部に顕著)切り返しをほとんど使うこともせず、ピント合わせと手振れで画面が汚れようとも構わずに撮影される。ヒロインの女の子は綺麗なので色恋沙汰が尽きないんだけれど、そのときの男と女の距離感がすごくよくて(できるだけワンカットで撮ろうとすることの勝利か)、これはキスをする距離だという絶妙な距離が何度も見られる。そして、その距離から近づくのか離れるのか。それがドラマの鍵になっているように感じる。音響設計をドゥ・ドゥジーが担当している。
その後『ライブテープ』(松江哲明)。2009年元旦。ミュージシャンの前野健太さんが吉祥寺の街を八幡神社から井の頭公園まで弾き語りで歩く。74分ワンカットで撮られた映画。この「live」には何重もの意味があると思う。音楽上のlive、吉祥寺の人々の生活という意味でのlive、あるいは出演する人間や監督自身の人生という意味でのlive。劇中監督の指示がミュージシャンに飛ぶ。「もっとかっこ悪く。まだかっこ良すぎる」。かっこよくしてもらうんじゃなくかっこ悪くを求めるのか。松江監督らしいなぁ。そして求めるのは120パーセント全力でかっこ悪いことをすること。それがただのLIVETAPEじゃなく、LIVEを巡る、LIVEのためのTAPEになることを可能とする。それにしても見学してこれほどまでに楽しい撮影現場はないだろうな。やっているほうは大変だろうけども。どうやって音をとっているのかが不思議。74分の生き様。
すでに三日目にしてふらふら。山形日記と違ってほとんど食べ物の話が出てきませんけども、実際ろくなもの食べてないので特記することなし。

『ヤンヤン』
10月24日11:00
>> 作品情報はこちら
『ライブテープ』
10月22日20:40
>> 作品情報はこちら

投稿者 nobodymag : 2009年10月19日 16:49