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2006年06月24日

さあ決勝トーナメントだ

 決勝トーナメントの最後の枠にフランスとスイスが飛び込んで、いよいよ決勝トーナメント。これからが本番だね。

 韓国がスイスに敗れて結局アジアからは決勝トーナメントにどのチームも進出できなかった。予選の2ゲームを消化した段階で、韓国はスイスに勝つだろうと思ったが、ちょっとセンターバックが強いチームにかかると点が取れない。これじゃアジア4,5枠の確保は難しいだろうね。
 
 そしてフランスはジダンの欠場によって、相手がトーゴだとはいえ、非常に良いゲームとしたと思う。安定した4バックとヴィーラ、マケレレの中盤、アンリ、トレゼゲの2トップも思ったよりも機能していた。ここでもなぜ使われるか分からないのがリベリ。持ちすぎ、ふかしすぎ、パス弱すぎ。自分でチャンスを作って自分でチャンスを消している。フランスはフラットな中盤がもっともスムーズだ。ジダンをボールが経由しないと、全員が簡単なプレーを心がけている。これはいい。

 さて日本代表の次期監督にオシムが決まりそうだと報道されている。ユーゴ時代から申し分のない経歴、そしてジェフ千葉でのチームの底上げ、さらにベストセラー本……。昨日の日刊スポーツでは、ディディエ・デシャンの名も挙がっていたが、やはり彼はユヴェントスを選んだのだろうか。

 今朝からはジーコ・ジャパンの検証記事が多く執筆されている。多くの記事の共通点は、このW杯で今まで見えなかったこのチームのネガティヴな面が一気に可視化したというもの。スカパー!の解説陣のひとりは、ブラジルと同じやり方をしていては、差は永遠につまらないと発言していた。組織か自由かという二律背反で物事が語られてきたが、もうそうした議論は不毛だ。個人の力も大幅に上げなければ、コンスタントに決勝トーナメントに残れるチームはできないだろうし、個人の力は一挙に上がるものではないから、個人の力のなさを覆い隠すような戦術が求められていることは言うまでもない。

 思えば98年のチームで日本以外のチームに所属していた選手はいなかった。02年のチームにはヒデだけ。そして06年のチームにはヒデ、稲本、俊輔、高原の4人。それと伸二、柳沢の「出戻り」組。これからは国内組対海外組などといった馬鹿げた議論はもうよそう。同じパスポートを持ったもっとも優れた選手たちのチームを代表チームと呼び、彼らができる最大値を引き出す戦術を立てよう。韓国のパク・チソンを見ていると、ビッグクラブでレギュラーを張る選手はやはりすごい。ヒデにせよ、稲本にせよ常にゲームに出ることをまず目指すべきだ。その意味で、今回のチームに松井大輔の姿がないのは寂しい。彼はルマンの立派なレギュラーだ。

 前回のW杯日記には「今度はジーコだ」を書いてたくさん反響をもらった。今日辺りつぎは○○だと書いてまた反響をもらおうと思ったが、もうオシムに決まったらしいから何も書かない。でも日刊スポーツの記事がちょっと見えたときは、少し嬉しかったと小声で告白しておきたい。ぼくは、かなり長い間、ディディエ・デシャンのファンだったし、モウリーニョに真っ向勝負を挑んだデシャンは格好良かった。

 

投稿者 nobodymag : 2006年06月24日 22:59