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August 21, 2014

『300<スリーハンドレッド>~帝国の進撃~』ノーム・ムーロ
常川拓也

[ cinema]

前作『300<スリーハンドレッド>』(06、以下『300』)で最も特徴的だった点はその「男根」性である。スパルタ兵は皆白人であり、戦場に女は存在しない。レオニダス王(ジェラルド・バトラー)は軍隊のように命を賭けてスパルタ兵を統率する。『300』は反時代的なマチズモの映画であった(軍隊同士の盾を持ってのぶつかり合い、押し合いはアメリカのジョックスの象徴であるフットボールのようですらある)のに対し、監...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:06 AM

August 14, 2014

『ジョナスは2000年に25才になる』アラン・タネール
中村修七

[ cinema]

 「ジョナスは2000年に25才になる」。そのように歌われて、妊娠を明らかにした女性は、これから生まれてくる男の子の名前の候補を幾つも挙げられた末に、テーブルを囲んでワインを飲み交わす知己の人々から祝福を受けることとなる。グラスに入っているワインの量が少なくなれば部屋の壁に寄りかかって佇む子供たちが大人たちに注いで回る、奇妙といえば奇妙に違いない状況で、酔っ払った大人たちが合唱するシーンが素晴らし...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:03 AM

August 9, 2014

『消えた画 クメール・ルージュの真実』リティ・パニュ
中村修七

[ cinema]

 リティ・パニュの映画は、不在をめぐる映画だ。彼の映画はいつも何らかの不在を抱え込んでいる。『さすらう者たちの地』(2000)では、被写体となる人々が敷設工事を行っている光ファイバーケーブルを利用することになる人々の姿が不在だった。あるいは、光ファイバーの敷設工事を行っている人々がそれらを利用して恩恵を蒙ることになる映像は、撮影されることがなく、失われたままだった。『S21 クメール・ルージュの虐...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:29 AM