journal

メイン

next >>  1  |  2  |  3  |  4  |  5  | all

June 8, 2024

『左手に気をつけろ』『だれかが歌ってる』井口奈己監督インタビュー ──出会うとか、すれ違うとか、別れるとかに意味がないってことこそ奇跡──

まだ映画のことなどよく知らない、自由に映画を撮れるはずのこどもたちであっても、じっさいに制作の場に立てば、人としてちゃんとしなければいけない、ということを『こどもが映画をつくるとき』は教えてくれた。人の話を聞かなくてはいけないし、無断で撮影をしてはいけないし、そのためにタイミングを見計らって色んな人に丁寧なお願いをしなくてはいけない。映画は仲間や仲の良い人たちだけで好き勝手につくれるものではなく...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:07 PM

May 27, 2024

第77回カンヌ国際映画祭報告(4)ファブリス・アラーニョ インタビュー《後編》
槻舘南菜子

インタビュー《前編》はこちら ーージャン=リュック・ゴダールは、常に新しいテクノロジーに関心を持ってきました。たとえば、彼に強い影響を受けたフィリップ・ガレル監督は、フィルムでしか映画を撮りません。ゴダールは、自分の映画を変化させ続けること、そして、結果として映画の定義そのものを変化させました。彼のテクノロジーへの関心についてどう思いますか。 私はあなたからの影響もあるのではないかと思っています。...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:02 PM

第77回カンヌ国際映画祭報告(3)ダフネ・ヘレタキス インタビュー
槻舘南菜子

カンヌ国際映画祭には、四つの短編部門が存在する。公式部門には、コンペティションと学生映画(Le Cinef)部門 、そして、併行部門である監督週間短編部門(ノンコンペティティブ)と批評家週間短編部門(コンペティション+特別上映)である。とりわけ公式部門と批評家週間部門のコンペティションにノミネートすることは、ヨーロッパを出自にするか否かに関わらず、初長編を製作するに当たっての大きな飛躍となる。なか...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:39 PM

May 20, 2024

第77回カンヌ国際映画祭報告(2)ファブリス・アラーニョ インタビュー《前編》
槻舘南菜子

ファブリス・アラーニョは、長年ジャン=リュック・ゴダールの右腕としてサポートを続け、終着点となる作品『Scnéarios』は、生前のゴダールによる詳細な指示のもと、彼の手によって完成した。自身も映画作家であり、ゴダール作品をインスタレーションという形で、別の「生」を与えることを使命としている彼の言葉を聞いた。 ーーあなたは20年来、ジャン=リュック・ゴダールと共犯関係にあり、アシスタントを務めてき...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:22 PM

May 18, 2024

第77回カンヌ国際映画祭報告(1)ミトラ・ファラハニ インタビュー

「芸術」という言葉に身を委ねて

槻舘南菜子

ジャン=リュック・ゴダールが残した最後の作品となる『Scnénarios』が、公式部門カンヌクラシックにて上映された。 『イメージの本』の危機を救い、『A Vendredi Robinson』で我々の知らないゴダールの姿を捉え、そして、彼の終着点まで寄り添った、ミトラ・ファラハニに話を聞いた。 ――監督やプロデューサーになる前に、あなたはまず第一に画家でしたね。映画制作であり、製作(特に監督)を始...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:00 AM

May 13, 2024

『悪は存在しない』大美賀均インタビュー「森を迂回して」

早急に建設されようとしているグランピング施設を巡る、地元住民と東京から来た芸能事務所の二人組との討論は、『悪は存在しない』においてもっとも魅力的な場面のひとつである。不透明な計画の粗を地元住民たちは各々の言葉、語り方で的確に詰めていく。そんな場面を見ながら、ではこの映画の監督である濱口竜介は謎多き『悪は存在しない』というプロジェクトをスタッフ、キャストにどのように説明したのだろうか、と気になった。...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:59 PM

April 27, 2024

『ラジオ下神⽩ーあのとき あのまちの⾳楽から いまここへ』小森はるか監督インタビュー「贈る歌⇄受け取る歌」

 2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故によって、浪江・双葉・大熊・富岡町から避難してきた方々が暮らす下神白団地。そこに住む人々に、かつて暮らしたまちの思い出を語ってもらい、当時聞いた曲とともにラジオ番組風のCDにして配布するのが「ラジオ下神白」というプロジェクトだ。  その活動風景を記録したのが映画『ラジオ下神⽩ーあのとき あのまちの⾳楽から いまここへ』である。ではあるのだが、この映画に...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:59 AM

March 1, 2024

『すべての夜を思いだす』清原惟監督インタビュー「夜道をひとりで(どこかの誰かと)歩く」

 3人の女性が、徒歩で、バスで、自転車で、多摩ニュータウンを移動する、たった一日のお話。その日は誰かの誕生日で、誰かの命日でもある。長い間会っていなかった友達に会いに行こうする日であり、いなくなった人を見つける日でもある。その日がありふれた毎日のようで実はいつもとは少しだけ違う日であるように、彼女たちもまた平凡なようでいてどこか不思議なものたちと出会う。鳥の声、蛙の声、電車の音、震えるラベンダー、...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:04 PM

February 14, 2024

『ゴースト・トロピック』 『Here』バス・ドゥヴォス監督インタビュー「Refinding normal, refinding everyday」

 現在絶賛公開中の、『ゴースト・トロピック』 『Here』。公開にあわせて来日したバス・ドゥヴォス監督に話をうかがった。  前日に日本に着いたばかりだというドゥヴォス監督。ブリュッセルという都市のダイバーシティ、16mmフィルムで切り取られる夜の闇、目の前にあるのに小さすぎて気づかない苔、名前をつけること、といった話を矢継ぎ早に聞いているうちに、いつのまにか窓の外はすっかり陽が暮れていた。そして、...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:56 PM

February 5, 2024

『熱のあとに』山本英監督インタビュー

「生きること、愛することが地続きにあるように」

『小さな声で囁いて』の山本英による新作『熱のあとに』が公開されている。本作は実際の事件を元にしたオリジナル作品であり、橋本愛演じる主人公の沙苗を中心とした「愛」を巡るフィルムだ。彼女の抱く愛とは、けっして一概に理解できるものではないかもしれない。しかし、私たちが生きる現在を振り返った今、自然に芽生え、また素直に訴えかけられてくるものとして見る者を鋭く惹きつけることになるだろう。脚本のプロセスを始め...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:14 AM

next >> all |  1  |  2  |  3  |  4  |  5