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February 16, 2005

ラグビー シックス・ネイションズ
イングランド対フランス

[ cinema , sports ]

ドゥミトリ・ヤシュヴィリの6PGで1点差でフランスが逃げ切ったゲーム。これでフランス2連勝、イングランド2連敗という予想外の結果になった。イングランドはホジソンがPG、DGを外しまくり、勝てるゲームを落とした。一昨年のW杯優勝はやはりウィルキンソンの力だったという証明か?
17-18という競った点差ほどゲームは面白くなかった。前半はブレイクダウンをめぐる攻防に終始し、まったく見るべきところがなかった。イングランドは戦前の予想通りキック・ゲーム。フランスのキック処理、そしてブレイクダウン、あるいはイングランドのリサイクルとブレイクダウンの繰り返し。ルーペでもないとゲームの趨勢がまったく分からないゲームだ。フランスは、ミニョーニではなくヤシュヴィリをSHに起用し、外しまくったドゥレーグの代わりにPGを任され、これが当たった。けれどもホジソン中心のキッキング・ゲームに合わせるように、ドゥレーグのボールを持てばキック。トライユもリーベンバーグもエロルガもキック。そしてまたブレイクダウン。接点のFWの本気の力比べ。そしてまたキック、つまると(どうしようもなく)ノックオン。クリエイティヴィティの欠片も感じられないラグビー。一応、FWの強さでイングランドが2トライを上げるが、スピードはない。ロビンソンもカウンター・アタックも、ターン・オーヴァーされる。
そして後半、一応、走る意志(藤島大)を見せ始めたフランス。展開しようとするが、ライン・ブレイクもそれほどなく両ウィングの快走も、フランカー陣の好フォローもない。イングランドの反則を誘いヤシュヴィリの指がゴールを指すことの反復。キックに自信を持つ彼のボールは、次々に真ん中を通過する。
勝てばよい、の典型的なゲーム。これでは時差を超えて観戦する意味がない。見所は、後半の25分過ぎに登場したミシャラクのアタックとディフェンスのみ。

梅本洋一