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January 30, 2010

『永遠に君を愛す』濱口竜介
結城秀勇

[ architecture, cinema]

 ああしておくべきった、あるいは、ああすべきではなかったという、日常私たちが無批判に繰り返す些細な誤った振る舞いを、濱口竜介の作品は上映時間いっぱいをかけて極限まで高めていく。結婚式の3ヶ月前にあった浮気を些細なこととみなすかどうかは意見の分かれるところだろう。というか、『永遠に君を愛す』の登場人物は誰ひとりとして些細なことだとは認識しない。だがここであえて些細な過ちと呼ぶのは、結婚式3ヶ月前の浮...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:22 AM

January 26, 2010

『夜光』桝井孝則
梅本洋一

[ cinema, sports]

 「未来の巨匠たち」特集上映の枠で、桝井孝則の『夜光』を見た。プログラミングに携わるひとりなのに、初めて見たと告白する無責任さを許して欲しい。関西に住む彼の作品に触れる機会がなかったと言い訳するのも、DV撮影されているのに、ディジタル時代のアナログメディアである映画がなかなか距離を踏破しづらいことを示しているのかも知れない。  海老根剛の文章はこのフィルムにはうってつけのイントロダクションになるだ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:50 PM

January 23, 2010

『オルエットの方へ』ジャック・ロジエ
結城秀勇

[ cinema, cinema]

 職場では偉そうにしているが好きな部下の女の子には頭が上がらない男が、偶然を装ってヴァカンスにその女の子とその女友達ふたりと、大西洋岸のとある海辺の町で2週間ばかりの夏の日々を過ごす。  この映画のなにが素晴らしいかを一言で言えば、2時間半あまりあるこの映画のほとんどの時間で女の子たちがバカみたいに笑ってきゃあきゃあ言っているだけということだ。木靴を履いて踊ってはきゃあきゃあ言い、エクレア食っては...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:16 PM

January 22, 2010

『アワーミュージック』相対性理論+渋谷慶一郎
田中竜輔

[ music]

 ピアノ、エレクトリック・ギター/ベース、ドラムス、そして様々な電子音。普段はまったく忘れてしまっていることだが、そもそもの音の大きさが異なる楽器たちがごく「自然」にひとつの楽曲を奏でているということは、本当はものすごく「不自然」なことで、音の増幅を制御する技術が存在しなければ、それら楽器の数を量的に調節するか、もしくは物理的に距離を取るしか、本来その音楽を実現する術はないはずだ。遠く離れた場所か...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:01 AM

January 21, 2010

『インビクタス 負けざる者たち』クリント・イーストウッド
結城秀勇

[ cinema, cinema]

 モーガン・フリーマン演じるネルソン・マンデラは、民族融和のための象徴的なイベントとして1995年のラグビー・ワールドカップを位置づける。その成功のために彼は、南アフリカ共和国代表チーム・スプリングボクスのキャプテン、マット・デイモン演じるフランソワ・ピナールとの面会を行う。ふたりは互いに自分の立場を重ね合わせるかのようにして、実現不可能に見える目標に向かって人々を指導(リード)していくことについ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:59 PM

January 19, 2010

『建築と日常』公開座談会「個人と世界をつなぐ建築」
結城秀勇

[ architecture]

 3月発売予定の『建築と日常』No.1に掲載予定の公開座談会を青山ブックセンターにて。伊東豊雄、坂本一成、中山英之、長谷川豪の4人を招いての座談会である。創刊準備号である『建築と日常』No.0の特集「建築にしかできないこと」から、No.1の特集である「物語の建築」への橋渡しとも呼べるようなイベントであった。  はじめに「個人と世界をつなぐ建築」というテーマで、各人がプレゼンテーションを行う。私的な...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:52 AM

January 15, 2010

『怒る西行 これで、いーのかしら。(井の頭)』沖島勲
田中竜輔

[ cinema, cinema]

 誰の目にも明らかなように、竹中直人の代表芸である「笑いながら怒る人」とは、「笑い/怒り」という感情を、「顔」と「声」によるたったふたつのイメージによって分断する芸である。つまりこの芸が成立するためには、このふたつの感情がそれぞれまったく別の次元に属するイメージであると、そう認めなければならないのだ。しかし「笑い」と「怒り」の境界など本当に存在するのだろうか。もしもそんなものがあるとしても、それは...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:43 PM

January 14, 2010

『蘇りの血』豊田利晃
結城秀勇

[ cinema]

「手に職を持ってますから、どうとでも生きていけます」と按摩のオグリは言う。この映画のなかで名指しされる具体的な職業は「按摩」と「薬屋」だけだ。その貴重な職の中でも、「手」で行う仕事は按摩だけなのだから彼は極めて特権的な職業に就いていると言えるだろう。ヒエラルキーの頂点にいると思われる「大王」でさえもが病に苦しむこの社会で、あらゆる経済活動は健康を通じて行われる。そしてこの「健康」は、「死」の対義...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:07 PM

January 8, 2010

09-10ヨーロッパ・ジャンプ週間
梅本洋一

[ sports]

 今年度のジャンプ週間はオーストリー週間だった。開幕のオーベストドルフでアンドレアス・コフラーが勝つと、ガルミッシュ4位、インスブルック4位、ビショフスホーフェン5位とそのまま走って、4ヒルズで優勝。ガルミッシュとインスブルックではシュリーレンツァウアーが連勝し、最終戦のビショフスホーフェンでは久しぶりにモルゲンシュテルンが勝ち、ポディウムのいちばん上にはいつもオーストリー選手!昨年度の覇者ロイツ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:44 AM

January 7, 2010

『ジュリー&ジュリア』ノーラ・エフロン
結城秀勇

[ cinema]

 自宅のキッチンがスミソニアン博物館に展示されているというほどの、アメリカでのジュリア・チャイルドの人気のほどはあずかり知らないが、とにかく料理と恋愛の共有部分を描いた佳作だと思う。正直なところ、美味しそうな料理が出てくる映画はそれだけでいつも高評価を与えてしまっている気もする……。  パリを訪れたジュリアが初めて食べる平目のムニエルから、彼女の料理レシピを制覇しようと試みるジュリーが最後の難関と...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:29 PM

January 6, 2010

『マイケル・ジャクソンTHIS IS IT』ケニー・オルテガ
結城秀勇

[ cinema]

 憧れの舞台に立つために世界中から集まり、見事オーディションを勝ち抜いたダンサーたちのインタヴューを見て、ハーモニー・コリンの『ミスター・ロンリー』を思い出してしまう。ずっと夢だった、マイケルのためならなんだってする、口々にそう語り、あるいは感極まって泣き出しすらする彼らは、もちろん国籍も人種も年齢も性別もスタイルも様々なのだが、なぜかふとした瞬間、口調や呼吸が『ミスター・ロンリー』のディエゴ・ル...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:47 PM

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