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September 28, 2010

『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』瀬田なつき
梅本洋一

[ book, cinema]

 かつて、『女は女である』でジャン=クロード・ブリアリとアンナ・カリーナが住むアパルトマンには自転車が置いてあった。かつて、母娘に扮した桜田淳子と田畑智子は、相米慎二の『お引越し』で乗る電車の中で「ある日、森の中……」とクマさんの歌を唄った。黒沢清の『回路』でしばしば映るビルの屋上からは、東京の「意気地なしの風景」が映り込んでいた。映画には、そうした無数の「かつて」がある。映画的な記憶と呼ばれたこ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:54 PM

September 22, 2010

『黄色い家の記憶』ジョアン・セーザル・モンテイロ
結城秀勇

[ cinema]

 モンテイロの映画を見るといつも、演奏(ダンス)、酒宴、犬の3つが出てきて、なぜかはまったくわからないが、そのどれかでも画面に映し出されると反射的に心躍る。 「幼い頃、私たちは刑務所を「黄色い家」と呼んでいた」というインポーズからこの映画は始まる。黄色い家がこの映画の終盤に出てくる精神病院を意味しているのか、あるいはもっと他のものなのかはわからない。だがモンテイロ扮するジョアン・デ・デウスが住ん...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:24 AM

September 21, 2010

10-11プレミアリーグ サンダーランド対アーセナル 1-1
梅本洋一

[ cinema, sports]

 チャンピオンズリーグの緒戦でブラガに6-0で大勝した2日後の対サンダーランドのアウェイゲーム。ブラガ戦がロンドンだったとはいえ、わずか2日後のゲームで、疲労が蓄積している様子はゲームを見ていても手に取るように分かる。ボールへの寄りが遅いし、パススピードも落ちている。アーセナルようなチームは疲労が溜まっていると好ゲームはできない。そんなことはどのチームも同じさ、と言われるだろうが、そうではない。あ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:46 PM

『ZERO NOIR』伊藤丈紘
高木佑介

[ cinema, cinema]

 映画の可能性が不意に大きく刷新されてしまった瞬間、あるいはまさにいまそれが刷新されようとしている瞬間に立ち会うとはこういうことなのだろうか。こう言うと大袈裟に聞こえるかもしれないが、この映画にはとにかく打ちのめされた。何から書けばいいかわからないけれど、とりあえず何か書き始めることにしたい。  冒頭、モノクロの戦争記録映像がモンタージュされたあと、アイリスの効いた画面からこの映画は始まる。クリス...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:19 PM

September 13, 2010

クロード・シャブロル追悼
梅本洋一

[ architecture, cinema]

 9月12日にクロード・シャブロルが亡くなった。リベラシオン紙は、「フランスは、自らの鏡を失った」(オリヴィエ・セギュレ)と書き、レザンロキュップティーブルのサイトも「フランスは、その最良の肖像画家を失った」と書いている。自らが属するブルジョワジーへの表裏一体になった愛着と嫌悪が彼の作品の多くには噎せ返っていたし、『美しきセルジュ』以降、70本ほどになる数多い作品で、彼が描き続けたフランスの地方の...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:52 PM