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April 29, 2012

『現在地』チェルフィッチュ(作・演出 岡田利規)
梅本洋一

[ theater]

 何の予備知識もなくKAATの席に腰を下ろし『現在地』を見た。やや斜めに設置されたプロセニアム・アーチ、そして後方の壁には雲や宇宙のスライドが投影され、裸舞台には7組みの小中学校の教室のようなテーブルと椅子が置かれている。7人の女優たちが登場し、あるときはモノローグで、あるときはダイアローグで言葉が交錯していく。チェルフィッチュの舞台として大きな変化は、彼女たちの身体所作と言葉とが、それまでのチェ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:46 PM

April 27, 2012

『灼熱の肌』フィリップ・ガレル
田中竜輔

[ cinema, cinema]

 豊満な肉体をしなやかに弾ませ、見知らぬ男性と踊る女優のアンジェル(モニカ・ベルッチ)に、その夫である画家のフレデリック(ルイ・ガレル)は「まるで娼婦みたいに見えた」と吐き捨てる。ひと組のカップルにおける深刻な危機を明確に示すこの言葉を耳にして、しかしそれに当惑せざるを得ないのは、映画が始まった時点ですでに成立していた(と、同時に破局していた)このカップルの育んだであろう「愛」のありようを、私たち...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:45 AM

April 24, 2012

バルサの連敗
梅本洋一

[ sports]

 たとえば「Number」誌ならバルサの特集を何度も組んでいる。昨シーズンのチャンピオンズリーグの決勝で、マンUに圧勝し、文字通り「世界最高のフットボール」を実践してきた。セスクの加入によって3-4-3と4-3-3を使い分けながら、今シーズンもフットボールの新たな実験を続けているバルサ。だが、チャンピオンズリーグ準決勝のファーストレグでのチェルシー戦、そしてその終末のエル・クラシコで、バルサが連敗...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:31 AM

April 8, 2012

『少年と自転車』ダルデンヌ兄弟
梅本洋一

[ cinema, theater]

 父親に捨てられた息子は、それでも父親を信じようとする。だってまだあそこに父親は住んでいる。だって、まだあそこに父親が買ってくれた自転車があるじゃないか。施設の指導員たちは、隙を見て常に脱出を試みようとする少年に「落ち着け、落ち着くんだ」と繰り返す。それでも脱出を繰り返す少年。  偶然、逃げ込んだクリニックの待合室で噛みついた女性と知り合い、彼女は、盗まれた自転車を少年に買い戻す。なぜか? そんな...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:10 PM