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March 16, 2012

『おとなのけんか』ロマン・ポランスキー
増田景子

[ cinema, cinema]

『おとなのけんか』は黄色いチューリップと電話の映画だったと記憶しようと思う。 2011年にヒットした『ゴーストライター』(2010)の監督として記憶に新しい、ロマン・ポランスキーの作品が公開されている。ヤスミナ・レザの戯曲『大人は、かく戦えり』を映画化した『おとなのけんか』は会話ばかりの80分作品。戯曲から生まれた映画だけあって限られた空間を巧みに利用した室内劇で、登場人物も4人と少ない。しかし、...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:30 PM

March 15, 2012

『グッバイ・マイ・ファースト・ラヴ』ミア・ハンセン=ラヴ
結城秀勇

[ cinema, cinema]

 ミア・ハンセン=ラヴは井口奈己らとのトークで、『人のセックスを笑うな』と自分の作品とのドラマタイズにおける共通点は「暴力的なシーンの欠如」にあるのではないか、と語っていた。続けて、「暴力的なシーンを回避することはなにか保守的なことだと思われがちだが、むしろ暴力的なシーンが存在してしまうことの方がよほど因習的なのだ」とも言っていた。  その言葉は、これまでよく見えていなかった彼女の作品のある側面を...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:44 PM

March 14, 2012

「恐怖の哲学、哲学の恐怖——黒沢清レトロスペクティヴによせて」
ジャン=フランソワ・ロジェ

[ cinema, cinema]

 黒沢清は、B級映画とジャンル映画でデビューした多作の映画作家だが、彼は、国際的な舞台で次々に評価される、異論を挟む余地のないほどに個人的な作品世界を築き上げてきた。彼は恐怖と不安の映画作家だと考えられてきたが、恐怖映画の諸々の規則が、彼にあってはしばしば、それを通して日本の文化的な歴史と社会的な現実を垣間見せるプリズムにもなっている。その演出術は、自らの映画から、これまで実現されたことのない極限...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:24 PM

March 12, 2012

『ロング・グッドバイ パパ・タラフマラとその時代』パパ・タラフマラ、小池博史
増田景子

[ book, cinema]

 2012年パパ・タラフマラが解散する、ということは知っていた。観劇するともらう分厚い折り込みチラシの束にたしか最終公演のフライヤーを目にしたからだ。でも、「パパ・タラフマラが解散する」ということが何を意味するかは知らなかった。さらに、パパ・タラフマラがどんな劇団で、どんな歴史を築いてきたかってことも知らなかった。そう、何も知らなかったのだ。 「パパ・タラフマラは1982年に小池博史を中心に結成さ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:33 AM