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July 29, 2018

『グレイ・ガーデンズ』アルバート&デヴィッド・メイズルス、エレン・ホド、マフィー・メイヤー
『グレイ・ガーデンズ ふたりのイディ』アルバート&デヴィッド・メイズルス、イアン・マーキウィッツ

[ cinema]

 青々と緑の生い茂る一軒家の居間をカメラが捉えると、ほどなくして2階の椅子にもたれた老母の姿がフレームに収まる。今にも爛れそうなセルライトを両腕に蓄えた肌身の彼女は、「ウィスカーズは穴の中だよ」と粗雑に空けられた壁穴を見やり、姿の見えない娘に猫のウィスカーズは穴の中に逃げ込んだのだと語りかける。母曰く、この穴は野生のアライグマによる仕業であるらしく、また娘曰く、不当な理由でこの古びた屋敷から追い出...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:00 AM

July 13, 2018

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』フアン・アントニオ・バヨナ

[ cinema]

 スピルバーグの影から脱したほうが豊かになる映画文化圏も存在する。『ジュラシック・ワールド』(2015)を観たときに、もうこれはかなり「ジュラシック・パーク」シリーズ(93年の1作目、97年の二作目『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』、01年の『ジュラシック・パークⅢ』)から離れた小気味よさだと感じた。まあ、そもそもジョー・ジョンストンが監督した『ジュラシック・パークⅢ』が、バックパック型...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:08 AM

July 3, 2018

『レット・ザ・サンシャイン・イン』クレール・ドゥニ

[ cinema]

 イザベル(ジュリエット・ビノシュ)は画家である。彼女の作品は恋人のひとりによって「世界最高の美を作り出している」とまでに評されるのだが、そうまで言われる彼女の仕事を、観客は十分に目にする機会に恵まれない。たった一度、彼女が巨大なキャンバスの上でなにかをおもむろに描き出すのを目にするだけ、またその前後でアトリエの片隅に置かれたおそらく彼女の作品なのであろう絵が画面の端に映り込むだけである。またイザ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:06 PM