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May 29, 2018

『モリーズ・ゲーム』アーロン・ソーキン

[ cinema]

 FBIに踏み込まれる直前の、モリー・ブルーム(ジェシカ・チャステイン)のホテルの部屋。カメラは入り口からモリーが横たわるベッドへと進むが、その途中に置かれた彼女の著書「モリーズ・ゲーム」の在庫のダンボールの山と、著者サイン会のパネルがやけに気にかかる。単に彼女の本があまり売れてない、というかむしろ売上はかなり残念な感じだ、ということを示すだけのトラベリングなのだろうが、これでいいのかと思ってしま...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:55 PM

May 28, 2018

『ルイ14世の死』アルベール・セラ

[ cinema]

 上映中に「お前はもう死んでいる」というフレーズが頭によぎってからは、フィルムに映った権力者どもにそう言ってやりたいフラストレーションが募る。  極めて唯物論的な方法で王の死のスペクタクル化を拒否するこの映画で問題にすべきは、監督がインタビューで述べるような「死の陳腐さ」にあるのではなく、むしろ王という特別な存在のイメージの「死ななさ」ではないだろうか。「死の陳腐さ」も、彼に死が近づいていることも...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:21 AM

May 26, 2018

『ルポ川崎』磯部涼

[ book]

 東京と神奈川のあいだには、県都境を分かつように多摩川が流れている。秩父山地の笠取山に源を発したこの一級河川は、上流の奥多摩や西東京、下流の川崎を抜けたのち、東京湾の待つ海へと流れ出ていく。全長138kmの川から海へと及ぶ変遷のなか、川崎区港町の多摩川沿いで「中1男子生徒殺害事件」が起きたのが、2015年2月20日のこと。『ルポ川崎』は、今から約3年前に起きた同事件と、その後立て続けに発生した近隣...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:06 PM

May 23, 2018

2018 カンヌ国際映画祭日記(7) 忘れられた人々
ーー第71回カンヌ国際映画祭受賞結果をめぐって
槻舘南菜子

[ cinema]

ジャン=リュック・ゴダール監督『Le Livre d'Image』  今年のカンヌ国際映画祭のコンペ部門はここ数年で最も刺激的なセレクションであったにも関わらず、受賞結果は従来の傾向に則った惨憺たるものであった。見事にコンペ入りを果たした若き才能たちーー濱口竜介監督『寝ても覚めても』、ヤン・ゴンザレス監督『Un Couteau dans le coeur』、デヴィッド・ロバート・ミッチェル監督『...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:31 PM

May 21, 2018

2018 カンヌ国際映画祭日記(6)
ヤン・ゴンザレス監督『Un Couteau dans le coeur / Knife + Heart』
槻舘南菜子

[ cinema]

 2013年のカンヌがアブデラティフ・ケシシュ監督『アデル、ブルーは熱い色』が最高賞パルムドールを受賞し、昨年にはロバン・カンピヨ監督『BPM ビート・パー・ミニット』がグランプリを獲得したように、いわゆる「LGBT」が主題として扱われる作品はもはや珍しくない。今年の公式部門だけでも、コンペ部門にはクリストフ・オノレ監督『Plaire, aimer et courir vite 』とヤン・ゴンザレ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:45 PM

『アヴァ』レア・ミシウス

[ cinema]

 夏の太陽の下、ヴァカンスに訪れる人々でにぎわうフランスの海辺に、ひとりの少女が寝そべっている。少女のそばを大きな黒い犬が通り過ぎ、彼女が犬を追うと、揉め事を起こしている黒い服の青年の周りに人だかりができていて、そこに黒い馬に乗った警察が駆けつける......。映画の冒頭の場面、まぶしい光に照らされ色で溢れた風景に突如投入されるこの黒という色は、明らかに画面に異質性を放ち不穏な空気を生み出している...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:14 PM

May 19, 2018

2018 カンヌ国際映画祭日記(5)
マチュー・マシュレによる濱口竜介『寝ても覚めても』評

[ cinema]

 現在のフランスで最も信頼のおける批評家のひとりマチュー・マシュレ氏による濱口竜介監督『寝ても覚めても』の批評が、どの仏メディアよりも早く、日刊紙「ル・モンド」の5月15日号に掲載された。フランスでは5月の初旬に公開されたばかりの『ハッピーアワー』についても彼はとても素晴らしい批評を書いたばかりだが、ここではマシュレ氏の厚意により氏の『寝ても覚めても』についての批評を翻訳掲載する。 恋愛の反復--...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:45 AM

May 17, 2018

『心と体と』イルディコー・エニェディ
三浦翔

[ cinema]

 若い女であるマーリアと老年の上司エンドレとの恋愛関係を描くことにはリアリティがないとか、それはセクハラを誘発する表現である、などという批判の声が聞こえてくるかもしれない(似たような意見をTwitterで見てしまった)。そのような#MeToo時代の空気から来る違和感の声には、そもそも同じ夢を見てしまうという奇異な設定から、この作品はリアリズムではないのだと言って批判をやり過ごすことも出来るであろう...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:48 PM

『ジェイン・ジェイコブズ:ニューヨーク都市計画革命』マット・ティルナー
中村修七

[ cinema]

 ジェイン・ジェイコブズ(1916‐2016)の生誕100周年に合わせて製作されたドキュメンタリー映画だが、"Citizen Jane: Battle for the City"という原題にある"Citizen Jane"とは、言うまでもなく、オーソン・ウェルズの『市民ケーンCitizen Kane』になぞらえたものだろう。『市民ケーン』は、ウェルズの監督デビュー作にして映画史に残る傑作だ。アンド...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:46 AM

May 16, 2018

2018 カンヌ国際映画祭日記 (4) 「監督週間」部門50周年によせて
槻舘南菜子

[ cinema]

 現在ではカンヌ国際映画祭の併行部門とされる「監督週間」部門は、そもそも68年5月を機に映画祭が中止に追い込まれたのちの反動として、非公式部門として創設されたものだった。当時のフランスにおける若手監督の多くは、カンヌのセレクションに対する反感を隠さなかった。芸術的な視点以上に、外交的な政治目的に縛られ、惰性に流された当時のセレクションを変革するためには、映画祭の再編成が必要であると考えたのだ。し...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:49 PM

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