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July 30, 2005

『アイランド』マイケル・ベイ
月永理絵

[ cinema, cinema]

 ここ最近カート・ヴォネガットの小説を何冊か読んでいて、そのせいかSFというジャンルが気になって仕方がない。だが「SFとは何か」という問題を考えても仕方がない。そもそもカート・ヴォネガットの小説の何がおもしろいかと言えば、その特異な言い回しや簡潔な文体の連続がつくり出すテンポのよさである。ただ、異様なシチュエーションでこちらをあっと言わせ、恐怖心や憧れを感じさせてくれるような未来の世界に出会うと、...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:50 PM

July 25, 2005

『アート・オブ・インプロヴィゼーション〜キース・ジャレット・ザ・ドキュメンタリー』
影山裕樹

[ music, music]

 このDVDはキース・ジャレット本人やECMのマンフレート・アイヒャー等のインタヴューを中心にしてマイルス・バンド在籍時のライヴ映像やソロ、スタンダード・トリオ等のコンサートの映像が納められた、現在までのキースの仕事を網羅的に扱ったドキュメンタリーである。昨年も素晴らしい来日コンサートツアーを果たし、今まさに私たちのような若いリスナーにもとても身近な存在であり続けているキースであるが、彼本人の音楽...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:22 PM

July 23, 2005

『死神の精度』伊坂幸太郎
結城秀勇

[ book, book]

『死神の精度』は、2003年の年末から今年の4月に渡る長いスパンで書かれた連作短編である。 「死神」を主人公として、本格推理風、やくざもの風、恋愛小説風、といった1話ごとに違ったジャンルの形式を利用した物語が展開される。ただ、ジャンルの形式を使って、といっても、形式化を押し進めてそれが破綻を来す地点まで行く、というような試みではもちろんない。「風」というのはあくまでプロットの段階でのことである...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:51 AM

July 18, 2005

『流れる』成瀬巳喜男
田中竜輔

[ cinema, sports]

 夫と子供を失い、ひとりで細々と生きている45歳になる梨花(田中絹代)は、とある古びた芸者置屋「つたの屋」に女中として勤めることになる。すでに抵当に入れられた家屋の内部に生活する女たちは、いつも何かに悩み、時にはその悩みを互いにぶつけ合いながら、日々を過ごしている。この家の家主である女は生活の中の些細な悲しみに全身を浸しながら、静かに時代との乖離を始めた芸者という職業に向き合っている。若く美しく奔...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:33 AM

July 10, 2005

ラグビー オールブラックス対ブリティッシュ&アイリッシュライオンズ テストマッチ第3戦
梅本洋一

[ sports]

 これではどうしようもない。クライヴ・ウッドワードはライオンズをどんなチームにしようと考えたのだろう。このチームは4年に1度しか結成されず、オールブラックスと戦うのは12年に1度。英国4協会からセレクションされたメンバーが一堂に会し、南半球に遠征する。ドリームチームが不甲斐なく3連敗。それも良いところなしの3連敗だ。  確かに2連敗のライオンズはゲーム開始からFWラッシュ。傷ついたライオンを怒らせ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:44 AM

『S21 クメール・ルージュの虐殺者たち』リティー・パニュ
中村修吾

[ cinema, sports]

 出来事と評価との間には隔たりがあるはずだ。ある出来事が起こる。そして幾らかの時間を経てその評価がなされる。出来事と評価との間には、時間的な隔たりがある。また、出来事が起こった場所と評価がなされる場所が別の場所であるという意味において、空間的な隔たりがある。『S21 クメール・ルージュの虐殺者たち』は、出来事と評価との間、言い換えれば、時間的空間的な隔たりの中に存在するものを記録しているように思う...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:40 AM

July 9, 2005

「全身での身の任せきり──丹下健三の日本」磯崎新(「新建築」7月号)
梅本洋一

[ architecture, sports]

「新建築」7月号に掲載された磯崎新の文章を極めて興味深く読んだ。戦前から戦争中に至る丹下の仕事を、立原道造が彼に宛てた手紙などから丹念に拾い、ル・コルビュジエの賞賛から大東亜建設忠霊神域計画の間にあった丹下の変節を「全身での身の任せきり」という文字どおり「身体的な」タームですくい取っている。丹下が変節したのは、多くの日本人たちが変節した敗戦──つまり大東亜共栄圏から広島ピースセンターの間──をき...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:31 AM

July 6, 2005

boid presents Sonic Ooze Vol.5「爆音レイト 4 weeks」
月永理絵

[ cinema]

 4週間に渡る「爆音レイトショー」がついに、今週で最終週となる。爆音上映はこれまで何度か体験したが、4週間も続いたせいか、イヴェントというよりも、まるで「爆音」という名の映画館に通っているような感覚だった。今までの爆音イヴェントでは、いつも「こんな音が聞こえる」という衝撃に出会った。今回もそんな衝撃は何度もあった。『デモンラヴァー』でのソニックユースの音楽。空港で人々が立てるあまりに暴力的な音。そ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:54 AM

July 5, 2005

「横尾忠則 Y字路から湯の町へ」
藤井陽子

[ cinema, photo, theater, etc...]

 なんておもしろい絵を描く人なんだろう、横尾忠則って人は!  ところは湯の町・伊東、池田20世紀美術館の開館30周年を記念して企画された展示会だ。横尾の「Y字路」シリーズの最新作である伊東市のY字路を描いたものに、「銭湯」シリーズを加えた60点の展示だ。「Y字路」シリーズは以前、東京都近代美術館で開かれた「森羅万象展」でも見ることができたが、その時よりも集中しておもしろく見れた。「森羅万象展」の時...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:35 AM

『シンデレラマン』ロン・ハワード
藤井陽子

[ book, cinema]

「人生をこの手で変えられると信じたいんだ」。  この映画を見て、奇跡を信じたいと思った。それから希望を捨てないで生きなくちゃいけないと思った。  強力な右ストレートを武器に持つ前途有望な若きボクサーのジム・ブラドック(ラッセル・クロウ)が、右手の負傷をきっかけにみるみるうちに敗戦と怪我と貧困の悪循環に陥るところからこの映画は始まる。時は1929年、世界大恐慌の年だ。まるでアメリカの姿を投影するか...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:29 AM

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