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April 26, 2025

レオス・カラックス×黒沢清 スペシャルトークショー   2025/3/23@東京日仏学院 後編

[ cinema ]

AS タバコ休憩に行かれましたが、すぐ戻ってくると思います。後半は会場のみなさまからの質問もお受けしたいと思います。さて、レオスのパリ、あるいは東京というのは、レオスのイリュージョンなのかもしれませんが、逆にとても現実感があるように感じます。今日『TOKYO!』を久しぶりに見て、やはり「東京が映っているな」とも思わずにはいられませんでした。 KK そうですよね。レオスはかなり最初の段階から銀座や渋...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:50 PM

『朝の火』広田智大監督インタビュー「終わらない時代を置き去りにしない」

[ cinema , interview ]

 ゴミ処理場で働く男たち、老いた母親と暮らす女性、さまよう老人、次の停車場を思い出せないバス、いつもの定食屋。色彩を欠いた画面にとらえられたその街に住む人々は、改号という時代の節目にあってもなお、ぐるぐると同じ場所を巡り、どこにも行き着くことがない。鳥かごの中に閉じ込められているかのようなこの場所は、懐かしくもあるが、決してかつて経験したことなどはない、既視感と違和感とにあふれている。撮影から完成...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:56 AM

April 23, 2025

レオス・カラックス×黒沢清 スペシャルトークショー   2025/3/23@東京日仏学院 前編

[ cinema ]

 2025年3月23日、東京日仏学院にて行われたレオス・カラックスと黒沢清のトークショーには沢山の人々が押し寄せた。チケットは瞬く間に完売し、その盛況ぶりは、このふたりのシネアストが我々にとっていかに重要な存在であるかを物語っている。レオスとキヨシ(ふたりは互いをそう呼び合う)は共に80年代から映画を撮り始め、制作本数や作品のジャンルは大きく違いながらも、それぞれが同時代の映画たちとは似ても似つか...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:53 PM

April 15, 2025

『杳かなる』宍戸大裕

[ cinema ]

 冒頭、黒い画面の中、呼吸音が聞こえる。それは規則的なリズムであるから、人工呼吸器の音だと理解される。やがて消えかかる呼吸音に代わって、次第にうす暗いマンションの玄関と車椅子が見える。自動ドアが開かれ、玄関の暗がりに光が入ると、佐藤裕美さんが乗る電動車椅子は白く飛んだ戸外の明るみへと抜けていき、高橋愼二のカメラは右折する車椅子のあとを追う。何度かカットが変わり、車椅子は枯れ草色のひろがる公園へと進...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:55 PM