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May 28, 2025

第78回カンヌ国際映画祭報告(2)

ロマーヌ・ボーランジェ『Dites-lui que je l'aime』

[ cinema ]

 今年は、公式コンペティション部門、アフシア・エルジ『La Petite Dernière』をはじめとして、俳優による監督作品が目立つ年となった。ある視点部門には、クリステン・スチュワート『The Chronology of Water』、スカーレット・ジョハンソン『Eleanor the Great』、ハリス・ディキンソン『Urchin』と三本の英語圏の俳優による初長編、そして、カンヌプレミア部...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:28 PM

May 15, 2025

第78回カンヌ国際映画祭報告(1)

カンヌ国際映画祭開幕

[ cinema ]

 カンヌ国際映画祭が5月13日に開幕した。今年ほど例年と比較しセレクションの発表が混乱を極めた年はなかったであろう。開幕5日前まで公式部門上映作品の追加発表が複数回続き、最終的にコンペティション部門はビー・ガン監督『Resurrection』が22本目の作品としてセレクションされるに至った。一方、その混沌さに反して、これほど欲望と精彩を欠くプログラムとなった年はないだろう。公式セレクションが十全に...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:31 PM

May 12, 2025

『山田くんとLv999の恋をする』安川有果

[ cinema ]

 たくさんのハートと数字たちが、冒頭から画面上を覆い尽くしている。それらは本作の一翼を担うネットゲームの世界観もさることながら、様々な感情が何かしらの情報として可視化された状況であることに他ならない。またタイトルからも分かるとおり、この『山田くんとLv999の恋をする』は恋の物語である。だからLv999という状態がある種のハイステータスであると認識した上で、ここでは恋そのものが視覚化され、数値化さ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:37 PM

May 11, 2025

ケリー・ライカート×オリヴィエ・アサイヤス対談 part3

[ cinema ]

 オリヴィエ・アサイヤスとケリー・ライカートがTalkhouse Podcastで行った対談を、3回に分けて日本語で公開している。最後のパート3では、映画における電話についての話題から、アサイヤスの『夏時間の庭』(2008年)や『パーソナル・ショッパー』(2016年)を中心に現代人の繋がりに関する意見が交わされるほか、ロベール・ブレッソン、サッシャ・ギトリといった名前も飛び出す。 リード文、翻訳:...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:18 PM

ケリー・ライカート×オリヴィエ・アサイヤス対談 part2

[ cinema ]

 オリヴィエ・アサイヤスとケリー・ライカートがTalkhouse Podcastで行った対談を、3回に分けて日本語で公開している。パート2で話題に上るのは、アサイヤスの『WASP ネットワーク』(2019年)とライカートの『リバー・オブ・グラス』(1994年)の舞台でライカートの出身地でもあるマイアミや、ライカートが撮影に向けて作っているイメージの本、そして編集の工程や撮影の制約などである。 リー...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:10 AM

May 8, 2025

ケリー・ライカート×オリヴィエ・アサイヤス対談 part1

[ cinema ]

 オリヴィエ・アサイヤスとケリー・ライカートの対談の日本語訳を、3回に分けて公開する。互いの仕事を敬愛する両者の初顔合わせとなった収録は、アサイヤス『WASP ネットワーク』とライカート『ファースト・カウ』がともに上映された2019年のニューヨーク映画祭の期間に行われた。元の音声(英語)は米国のTalkhouse Podcastで聴取できる。  アサイヤスの最新作『季節はこのまま』は5月9日に日本...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:21 PM