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April 29, 2009

『ライラにお手上げ』ピーター&ボビー・ファレリー
結城秀勇

[ DVD , DVD ]

 ファレリー兄弟最新作もdvdスルー。『ふたりにクギづけ』『二番目のキス』(そしてプロデュース作の『リンガー!替え玉★大作戦』も含めてもいいかもしれない)と、しっかり笑えガッチリ感動できる作品をここのところ続けて作ってきた彼らだが、『ライラにお手上げ』はなんだかとても後味の悪い作品になっている。もちろん暗い話だとか死人がでるとかではなく、気楽に見れることには変わりがない。しかし復活した下ネタの奥底...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:03 PM

April 28, 2009

『ワンダ』バーバラ・ローデン
結城秀勇

[ cinema , cinema ]

 泣き喚く子供の声に顔をしかめながら目を覚ます。この映画の冒頭、ワンダ=バーバラ・ローデンが置かれた状況とほぼ同じ唐突さで、観客は映画の中に引き込まれていく。同じような日常がこれまで継続してきたはずなのに、自分の置かれた状況が理解できない混乱した起きぬけの頭。窓の外に広がるのは荒涼たる採掘場。その中を横切り、裁判所で離婚訴訟を行い、職を失い、行きずりの男と寝て、置いてきぼりを食う。カーラーを頭に巻...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:59 AM

『ワンダ』バーバラ・ローデン
田中竜輔

[ cinema , cinema ]

 ズブズブと沈み込んだ『俺たちに明日はない』、コメディタッチもある『地獄の逃避行』、いやそれではこの作品について何も語っていないことと同じだろう。東京日仏会館で開催された〈カンヌ映画祭「監督週間」の40年を振り返って〉の最終上映作品、マルグリッド・デュラスやジャック・ドワイヨンが絶賛した、エリア・カザンの前妻であるバーバラ・ローデン監督兼主演作『ワンダ』について、無理矢理ひとことで感想を述べるとす...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:47 AM

April 23, 2009

「広告批評」336号(最終号)
宮一紀

[ book , cinema ]

 雑誌「広告批評」が30年という長い歴史に幕を下ろした。広告の世界にあまり関心がなくとも、その企画がときとして対象に寄り添いすぎていると感じることはあっても、コンセプトの部分で基本的にブレることのない誌面に概ね好感を持っていた。A5サイズで590円という気楽な価格設定もよかった。  休刊の理由は部数減や経営難ではないという。そこには同誌が主な批評の対象としたマス広告が時代とともに大きくかたちを変え...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:11 AM

プレミアリーグ リヴァプール対アーセナル 4-4
梅本洋一

[ book , sports ]

 とにかくこのゲームのことは書き残しておきたい。今シーズンのプレミア・ベスト・ゲームだろう。もちろんチャンピオンズリーグのチェルシー対リヴァプールの4-4もあった。そして、このゲームの直前にあったFAカップ準決勝でアーセナルは2-1でチェルシーに敗れている。いろいろな意味で両チームとも負けられないゲームということになる。こうした場合、スコアレスドローとか、PKで勝敗が決まるケースがとても多い。だが...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:06 AM

April 22, 2009

『パンドラの匣』冨永昌敬
結城秀勇

[ book , cinema ]

 なにかとんでもないことが起こっているかもしれないと気付いたのは映画が始まり舞台がメインの「健康道場」へと移りタイトルが映るまでの少々長めの時間が経った後でだったから、いささか遅きに失していたのかもしれない。  それまではと言えば、人や物、そして音がフレームの中に見事に収まっていることに見とれていた。『シャーリーの好色人生と転落人生』のあの貫禄を見れば、当然至極のこととも思えるこの事実になぜ気を...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:17 PM

April 17, 2009

チャンピオンズリーグ準々決勝 2nd Leg アーセナル対ビジャレアル 3-0
梅本洋一

[ cinema , sports ]

 チェルシー対リヴァプールの4-4(7-5)という強烈な打ち合いを見ていて思ったのは、両チームの監督の資質の差だ。ヒディンクが「ここ一番」で強さを発揮する一発勝負型の監督であるとすれば、ベニテスはまさに育成型。数年前のリヴァプールよりも数段レヴェルアップしたチームを作り上げている。ヒディンクの戦術が、このゲームでのアネルカの右サイドでの起用という選手交代の妙にあったとすれば、ベニテスのリヴァプール...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:06 PM

April 13, 2009

『一緒にいて(Be with me)』エリック・クー
結城秀勇

[ cinema , sports ]

 タイプライターにセットされた真っ白な紙が、愛の言葉で埋められていく。ゆっくりとした文字の歩みが次第に文を形作る。"Is true love truly there?"。この声なき問いかけは、続く一文によって条件付きで肯定される。もしあなたの温かい心があれば、と。  何人かの登場人物たちがこの声なき問いを、それぞれのやり方で投げかける。雑貨屋の店主、警備員、女子高生。彼らはほとんど声を発することが...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:06 AM

April 10, 2009

『ウォッチメン』ザック・スナイダー
高木佑介

[ cinema , sports ]

 1985年。米ソ冷戦時代。アメリカがベトナム戦争に勝利し、ウォーターゲートを経ても未だにトリッキー・ディッキー政権が続いているという設定のこの世界には、常人よりもそこそこ強いスーパーヒーローたちがいる。といっても、過去の栄光を謳歌した彼らの現在は、それほど華やかなものではない。むしろ、核戦争勃発が目前となっている世界を生きる彼らは、全員が何やら暗い闇を抱えながら生きている。ヒーローたちの活躍では...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:40 PM

April 9, 2009

08-09チャンピオンズリーグ準決勝1st Leg ビジャレアル対アーセナル 1-1
梅本洋一

[ sports , sports ]

 アーセナルが上昇気流に乗ってるのかが試されるゲーム。入りはまあまあ。だが次第に押し込まれ始め、マルコス・セナにミドルを決められる。この日の4-2-3-1のアーセナル。対マンCのゲームとの差異は予想通り、アルシャヴィンのところにナスリが入ったことだけ。もちろんマルコス・セナの力は誰もが認めるところだが、ポッカリと空いたスペースにセナが入り込み、そこから放ったミドルはノー・マーク。ミッドフィールドで...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:21 AM

April 8, 2009

『ヘンリー・プールはここにいる〜壁の神様〜』マーク・ペリントン
結城秀勇

[ cinema , cinema ]

『隣人は静かに笑う』『プロフェシー』のマーク・ペリントンの最新作『ヘンリー・プールはここにいる〜壁の神様〜』がdvdスルーでリリースされた。ルーク・ウィルソン主演で、カリフォルニアの晴天を背景に彼が微妙な表情を見せるパッケージからは、ペリントンも芸風を変えたのか?と思わずにはいられなかったが、見てみると紛れもないペリントン節全開、ほとんど『プロフェシー』と同じような話なのだった。  不治の病に冒さ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:25 PM

『シャーリーの好色人生と転落人生』佐藤央&冨永昌敬
鈴木淳哉

[ cinema , sports ]

冨永昌敬監督と佐藤央監督とは偶々幸運なことに知遇を得て以来、尊敬してやまない大先輩である。そうしたわけで背筋を正して試写に望んだのだが、二人の作品ともにすっくと格調高い。どうやら2作品には多くの美女が登場するようなので、少し底意地悪い気もするが、それぞれの女性に向ける視線を意識して鑑賞した。 水にぬれたアスファルトを歩く裸足の女の足音が佐藤央監督の『好色人生』に聞こえる。これは別に比喩表現ではなく...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:59 PM

『ESCORT』group_inou
鈴木淳哉

[ music , sports ]

group_inouが艶めいている。だけど思い返せば「怪しい(妖しいではない)お色気」とでも言うべき魅力は今作で突然でできたわけではなく、以前からcpのリリックとimaiのトラックの音色の組み合わせによって十全に味わうことができたわけだけれど、このアルバム冒頭の「E・S・C・O・R・T〜」の「T〜」のヌメっとした感じでもってそのなんといいますか、、、ぶるっときました。 この、決して身体に良くはない...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:49 PM

April 7, 2009

プレミアリーグ アーセナル対マンチェスター・シティ 2-0
梅本洋一

[ cinema , sports ]

 インターナショナル・マッチデイを挟むと常にアーセナルにバッド・ニュースが流れる。ファン・ペルシもエドゥアルドも足の付け根を故障した。ナスリは風邪。  だが、出場メンバーを見て、それが予告されたことであっても、多くのファンはグッド・サプライズ! 待ちに待ったセスク・ファブレガスの復帰、そしてなんとFWにはアデバイヨールがでんと構えている。そしてフォーメイションは、久しぶりに4-2-3-1。2にはデ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:03 AM

April 5, 2009

『フロスト×ニクソン』ロン・ハワード
結城秀勇

[ cinema , cinema ]

 ボクシングの試合に見立てられたふたりの男のパフォーマンス。そこに賭けられているものはなにか。前代未聞のインタヴューの為に動く巨大な金、そのために一喜一憂してみせる人々の俗人ぷりが単なる韜晦でしかないことに観客はすぐ気付く。『ボディ・アンド・ソウル』、『ハスラー』、あるいはハワードの『シンデレラマン』などを引き合いに出すまでもなく、そこにあるのは栄光、たぶんアメリカと呼んでもいい栄光だ。ここに見ら...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:17 AM

April 1, 2009

『シャーリーの好色人生と転落人生』佐藤央&冨永昌敬
田中竜輔

[ cinema , cinema ]

 結局のところ「シャーリー」とは、いったい誰で、いったい何なのか? 冨永昌敬の創出したこのひとりの人物は、彼をひとつの意味として形成するようなあらゆる設定やら理由づけやらの外側でずっとうろちょろしている。彼のような類の人物を「キャラクター」とか「キャラ」とかと呼んでしまう私たちの習慣はとりあえず頭から捨て置くべきかもしれない。彼はある種の「記号」として交換可能な存在ではないし、どこぞの「データベー...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:26 PM

F1オーストラリアGP
黒岩幹子

[ book , sports ]

09年F1開幕戦における“新興チーム”ブラウンGPの完全制覇(予選1,2番手、決勝1,2位)は、このチームが今季型マシンBGP001をシェイクダウンして以降のテスト走行のタイムを踏まえれば、驚くべき出来事ではなかった。彼らのマシンは誰の目から見ても間違いなく速い。にも関わらず、当然のこととして納得されないのは、その速さが予兆として表れていなかったから(彼らのマシンのシェイクダウンはわずか1カ月前で...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:54 AM

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