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第78回ヴェネチア国際映画祭 山下つぼみ監督インタビュー《前編》

第78回ヴェネチア国際映画祭、オリゾンティ部門の短編コンペティションに、山下つぼみ監督の新作『かの山』がノミネートされた。 複数の短編を制作しながらも、まだ私たちにとって未知の若手監督である彼女に、ここに至るまでの道のり、新作に込められた思いを伺った。 *インタヴューは前編、後編に分けてお送りします ーー『かの山』に至るまでの映像、あるいは映画との関係を教えていただけますか? 山下つぼみ 子供の頃...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:33 PM

March 21, 2021

《第3回 映画批評月間:フランス映画の現在をめぐって》『涙の塩』ウラヤ・アマムラ、スエリア・ヤクーブ、ルイーズ・シュヴィヨット インタヴュー

本インタビューを読むことで、フィリップ・ガレルがいかに3人の若い俳優たちと誠実に向き合い、彼女たちとともに映画を撮ってきたかが伝わってくるだろう。特に脚本段階では、俳優たちとのコミュニケーションから、細部を柔軟に変えていることが、スエリア・ヤクーブとルイーズ・シュヴィヨットの言葉から伺える。シュヴィヨットの述べた「遭遇するふたつの『若さ』についての映画」という言葉は重要である。  また、彼女たち3...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:43 PM

March 2, 2021

『二重のまち/交代地のうたを編む』小森はるか+瀬尾夏美監督インタビュー

 つくり手たちは四人の登場人物ーー彼らはまちの外からやってきて、まちの人に話を聞き、まちについて書かれたテキストを朗読するーーを「旅人たち」と呼ぶ。バスに揺られる若い女性の姿に、彼女の声のナレーションがすうっと被さるとき、それを見る観客たちもまたこの「まち」に漂い着いたひとりの旅人になる。  このまちには、地面の下にもうひとつのまちがあるらしい。このまちの少し遠い未来を描いた物語があるらしい。旅人...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:39 AM

November 20, 2020

『空に聞く』小森はるか監督インタビュー

東日本大震災の後、約三年半にわたり陸前高田災害FMのパーソナリティをつとめた阿部裕美さん。『空に聞く』では、地域の人々の声を聞き、その声を届ける彼女の日々が映されている。かさ上げ工事が進み、新しいまちが作られていく中で、どのようにして暮らしていくのか。 小森はるか監督に、阿部裕美さんのことや「空」に込められた思い、また「あの時にしか撮れなかった」と監督自身が語るファーストシーンのことなどお話を伺っ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:00 AM

October 15, 2020

『スパイの妻<劇場版>』 黒沢清監督 インタヴュー

 いよいよ劇場公開を迎える黒沢清監督による初の8K作品『スパイの妻』(2020年度ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞作)は、太平洋戦争前夜の神戸を舞台とした氏にとって初めての時代物の作品である。つねに我々の同時代に潜んでいる亀裂を、ごく当たり前の風景に見出し続けてきた黒沢清監督は、世界史を揺るがす激動が足音を潜めて迫り来る時代への孤独な闘争を織りなすひと組の夫婦に、いかなる視座をもって、いかなる光...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:35 PM

September 26, 2020

『イサドラの子どもたち』ダミアン・マニヴェル監督インタビュー

 神話的なダンサー、イサドラ・ダンカンはモダンダンスの祖である。1913年4月19日、4歳と6歳の彼女の子供ふたりを乗せた車がセーヌ川に転落。ふたりとも溺死した。彼女はその事実から立ち直ることができなかった。  ダンカンというダンサーについてなにも知識を持たないままにこの映画を見始めた観客にまず知らされるのは、上記の事実だけだ。いわゆるイサドラ・ダンカンについてのドキュメンタリーでも、イサドラ・ダ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:20 AM

June 27, 2019

『幻土』ヨー・シュウホァ監督インタヴュー「Outside to Outside」

Outside to Outside 大規模な埋め立て事業によって、国土の拡張を図り続けるシンガポール。ヨー・シュウホァ監督の長編2作目となる『幻土』(げんど)は、そんな母国を舞台に、現場で働く移民労働者の失踪事件と、その真相に迫る刑事との混沌とした夢現な状況を描いている。刻一刻と変容する都市の景観、海岸沿いを覆うネオンの照射、そして異国の地で繰り返される日常の搾取に対し、いまだ見ぬ夢の場所を想像...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:43 PM

April 17, 2019

『愛がなんだ』今泉力哉監督インタヴュー

関係の現状維持を目的にしてしまう人の物語に魅かれる 「体裁とか、不謹慎とか。友情とか、家族とか。生活とか、夢とか。社会とか、身分とか。そういう類いのものは"好き"という気持ちの前では無力だ」──今泉力哉の長編第三作『こっぴどい猫』の主人公が書いた小説『その無垢な猫』にあるこの一節は、角田光代の原作を映画化した彼の最新作『愛がなんだ』の主人公テルコのためにあるのかもしれない。職務を怠慢でクビになろ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:57 PM

March 17, 2019

『小さな声で囁いて』山本英監督インタヴュー

光を観る 映画は幾度も旅を描いてきたし、いつも風景が問題になる。山本英もまた熱海という観光地に向き合うのだが、山本の描く旅にはそもそも目的がはっきりとせず、沙良(大場みなみ)と遼(飯田芳)の過去に何があったのかもほとんど分からない。ふたりは未来を見失った放浪者だろう。しかし、熱海の風景は観光地としての夢を見させる力を失っている。代わりにあるのはいくつもの過去で、自分たちの過去すらもが朧げなふたり...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:41 PM

February 13, 2019

ガブリエラ・ピッシュレル監督インタビュー
常川拓也

some kind of hope in the pessimistic world ボスニア出身の母とオーストリア出身の父を持つガブリエラ・ピッシュレルは、かつてクッキーを箱詰めする工場で働いていた。だからこそ、その経験や価値観を指針とし、映画に正当な労働者の視点を持ち込んでいる。また同時に、彼女は「ロッキー・バルボア」のような度胸のあるへこたれない女性主人公を創出したいと語っていた。それらは、...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:15 PM

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