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December 4, 2008

『秋深き』池田敏春
渡辺進也

[ cinema , cinema ]

  情報誌か何かを見ていたときに、佐藤江梨子が織田作之助原作の映画に主演するという記事があって、なんでいまごろオダサクをやるんだろうと読んでいたら、この映画の監督が池田敏春だと知った。 いま、池田敏春と聞いてどれだけの人がわかるのかは知らないけれど(実際、『秋深き』を池田敏春の最新作と銘打って宣伝している媒体はほとんどないはずだ)、日活ロマンポルノ末期にデビューしたこの監督は、ディレクター...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:42 AM

December 3, 2008

『クリスマス・ストーリー』アルノー・デプレシャン
梅本洋一

[ cinema , cinema ]

 この不思議な家族の話を要約するとかなりの文字数になるだろう。物語は単純ではない。ここでは、血縁、生と死、そして善と悪という根源的なことがらが物語のエンジンになっている。それらが複雑に絡み合って、血縁を抗いがたい求心力にした家族が提示されている。場所は、デプレシャンの他の映画同様、ルベーだ。そして、季節は、タイトルが示唆するように、クリスマス前からクリスマスにかけての数日間。散り散りになった家族は...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:59 AM

December 2, 2008

『日本語が亡びるとき──英語の世紀の中で』水村美苗
梅本洋一

[ book , cinema ]

 いまから10年以上も前のことになる。仕事で滞在していたパリのホテルでボーっとテレビを見ていたときのことだ。旧日本海軍についてのドキュメンタリーが放映されていた。もうよぼよぼになった旧日本海軍の将校たちのインタヴューが多く含まれていた。内容はすっかり忘れてしまったが、とても驚いたことがあった。そのお爺さんたちが全員、見事なフランス語で質問に答えていたことだ。戦前の人たちなんかは、「西欧文化」の輸入...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:28 PM

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