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February 19, 2006

トリノ・オリンピック観戦記──3
梅本洋一

ジャンプ ラージヒル個人  つい深夜までライヴで見てしまった。追い風がだいたい2メートルぐらい吹いているこういう日は強いものが勝つ。もちろん、たまたま向かい風が吹く運もあるだろうが、カルガリーのニッカネンのように、こういう試合は僅差の力で勝負がつくことが多い。なかなか飛距離の出ない1本目で一戸もかなり遅くまでトップを守っていた。アホネン、ロメレン、キュッテル、ハウタマキ等の一流どころも僅差のまま。...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:23 PM

February 16, 2006

トリノ・オリンピック観戦記──1
梅本洋一

 ソルトレイクのときも思ったが時差がある国に住んでいると、オリンピックをライヴで見るのはつらい。しかも、ぼく自身、ソルトレイクのときよりも早起きになっている。ユーロ2004のときのように、こちら側で時差を調整すればいいのかもしれないが、フットボールというゲームの時間が決まっているスポーツと異なり、オリンピックは各種の競技をずっと中継している。ポイントを押さえねばTV観戦も難しい。  だからザッピン...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:48 AM

December 16, 2005

『美味しい料理の哲学』廣瀬 純
田中竜輔

 本書において幾度も繰り返される「骨付き肉」とは、その名の通りの「骨付き肉」そのもののことのみを指しているわけではない。この「骨付き肉」とは、すべての料理における基本構造が「骨」と「肉」によって成立している、という「仮説」のことを示している。焼き鳥における「串」と「鶏肉」にはじまり、「パスタ」と「ソース」、天ぷらの「衣」と「具」、たこ焼きの「表面」と「中身」といった様々な(ほとんどすべての)料理が...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:35 PM

December 13, 2005

『現代映画講義』大寺眞輔 編著
黒岩幹子

 この『現代映画講義』と一緒に書店で購入した「文藝別冊・[総特集] 大瀧詠一」の中で、大瀧がこのような発言をしていた。 「(前略)七〇年から八四年までの一五年間は行動の時代で、次の一五年間はその解説の時間。それでちょうど三〇年が経った。つまり、たとえばイチローがバッティングする時に、自分のビデオを見ながら解説しますよね。ただ、どんな人でも行動している瞬間と同時に考えてはいなくて、後でビデオをスロー...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:34 AM

November 30, 2005

「吉村順三 建築展」
梅本洋一

 中庭に設置された実物大の「軽井沢の別荘」のパネルに導かれて「吉村順三展」に入る。展示の仕方はごく普通で、彼の残した設計図、竣工時の写真、家具、そして、有名な吉村障子……。小さなホールでは「軽井沢の別荘」の四季を巡るドキュメンタリーが上映されている。必要最低限を求めながらも、その最低限に最高度の趣味を加味にして吉村建築は成立している。その趣味の良さは、論理的な言葉で語ることがなかった吉村自身のよう...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:59 PM

November 25, 2005

『ダーク・ウォーター』ウォルター・サレス
月永理絵

 鈴木光司原作で日本でも映画化された『仄暗い水の底から』の、ハリウッドリメイク作品である。映画の日本版は見ていないが、とにかく画面の暗い映画だ。離婚調停の最中で娘と暮らすジェニファー・コネリ−の姿には、慢性的な疲労と苦痛とが刻み込まれ、その陰鬱さが映画全体を侵食している。舞台となるルーズベルト島もまた、何とも奇妙な場所だ。  この島は、「ニューヨークでありながらニューヨークではない」。ニューヨーク...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:07 PM

October 17, 2005

『マルグリット、あるがままの彼女』ドミニク・オーブレイ
須藤健太郎

 ドミニク・オーブレイは、マルグリット・デュラスの友人であり、『バクステル、ヴェラ・バクステル』『トラック』『船舶ナイト号』などデュラスの映画の編集者として彼女を支えていた。このフィルムは、そんな彼女によるデュラスのドキュメンタリーである。彼女の幼年時代の写真から撮影された当時のインタヴュー映像まで、作家、映画監督としてだけではないデュラスという人の様々な表情が捉えられている。親しくしていた哲学者...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:16 AM

October 14, 2005

『前川国男──賊軍の将』宮内嘉久、『吉阪隆正とル・コルビュジエ』倉方俊輔
梅本洋一

 小学生の頃、ぼくは神奈川県立音楽堂へ鰐淵晴子のヴァイオリンを聞きに行った。ぼくが行きたかったわけではなく、母親が息子の「情操教育」によいと勝手に判断して、小学校のクラスで団体販売していたチケットを買ったのだと思う。そこで、後に女優になる天才ヴァイオリニストが何を演奏したかはまったく覚えていない。ぼくが覚えているのは、桜木町から少し歩いた場所にある坂道を上り、その中腹にある駐車場から音楽堂に入ると...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:49 AM

October 1, 2005

『黒い時計の旅』スティーヴ・エリクソン
月永理絵

 90年にベネッセ(福武書店)から刊行されたスティーヴ・エリクソンの『黒い時計の旅』が、今年8月に白水社から再刊された。エリクソンの小説を読むのはこれが初めてだ。冒頭には、ヒトラーとその姪であるゲリという少女との関係について書かれた簡潔な文章が付されている。この嘘か真実かわからない関係から、壮大な物語が始まる。 『黒い時計の旅』は、もうひとつの20世紀の物語である。第二次世界大戦でドイツが負けず...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:21 AM

September 18, 2005

『初代総料理長サリー・ワイル』神山典士
梅本洋一

 大学時代、祖父から日本のフランス料理にはふたつの系統があり、それは帝国ホテル系とホテル・ニューグランド系だと聞かされたことがある。祖父は、生粋の浜ッ子だったから、ホテル・ニューグランドへの愛着を込めてそう語っていたのだと思っていた。だが、それ以後、実際にフランス料理を食し、フランス料理についての書物を書いたり読んだりするにつけ、ホテル・ニューグランドとその初代総料理長サリー・ワイルの力の大きさを...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:47 AM

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