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July 25, 2011

季刊「真夜中」2011 Early Autumn
結城秀勇

「真夜中」の最新号をぱらぱらめくっていて、ふたつの文章に真っ先に目がいった。全部読んでいないので特集全体に対するコメントではないのだが、最近考えていることも含め書いておこうと思った。ふたつの文章はどちらも、HIPHOPに関係していて、3月11日の地震に関係していて、人生に関係している。  目にとまった文章のひとつは、三宅唱によるラッパー・B.I.G.JOEへのインタヴューで、「とりかえしのつかな...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 05:41 PM

May 08, 2011

多木浩二追悼
梅本洋一

 新聞では震災や原発関連の記事ばかり読んでいたので、多木浩二さんが亡くなった記事を読み落としていた。さっき本屋で「新建築」を立ち読みしていたら、多木浩二さんが亡くなったという記事を見つけた。享年82歳とあった。  多木さんとは、『ベルリン:芸術と社会1910-1933』(E・ロータース、岩波書店、1995年)という翻訳書で一度だけお仕事を一緒にさせていただいた。お目にかかったのは、その仕事でお会い...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:29 AM

March 03, 2011

『作家と温泉 お湯から生まれた27の文学』草彅洋平=編
高木佑介

 エディトリアル・デザインを手掛けつつ、永井荷風や植草甚一をあしらったTシャツなどの「文豪グッズ」も作っている東京ピストル。そのデザイン会社が装幀やレイアウトを手掛けている『作家と温泉』(河出書房新社)なる書籍がちょっと前から発売されている。温泉ガイド本は書店の旅行コーナーなどどこでも売っているけれど、こういう「作家」と「温泉」にまつわるエピソードを集めた本は今まで読んだことがなかったので、それほ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:46 PM

November 07, 2010

『愛と憎しみの新宿──半径1キロの日本近代史』平井玄
梅本洋一

 あれは1982年か83年のことだったろうか、新宿2丁目の喫茶店で、今はもう存在しない書評紙の編集者と打ち合わせをしていた。「8面担当」と呼ばれていたその人は、書評紙の編集の仕事は「世を忍ぶ仮の姿」で、本業として「風の旅団」(と言ってももう誰も知らないだろうが、かなり有名で過激な劇団──もちろん「赤い旅団」からの命名だろう)の制作をやっていた。  その打ち合わせの最中、喫茶店の外を大きな荷台付きの...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 09:40 PM

October 18, 2010

『セゾン文化は何を夢みた』永江朗
梅本洋一

 辻井喬と上野千鶴子の対談本『ポスト消費社会のゆくえ』について書いたとき、ぼくは、「堤清二=辻井喬は「私の失敗でした」を片づけることが本書では多いけれど、その時代の検証は、まだまだこれからの作業であることはまちがいないだろう」と書評を結んだ。永江朗による労作『セゾン文化は何を夢みた』は、その「検証」の大きな成果のひとつだ。なにせ永江は、西武デパートの上層階にあった書店に勤務したし、その後の、彼の文...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 04:05 PM

April 11, 2010

『映画は爆音でささやく99-09』樋口泰人
結城秀勇

「MR ハイファッション」および「ハイファッション」の連載を収めた「boidと私と映画の血と汗と涙の記録VOL.1」と「VOL.2」にとりわけ驚いた。連載中そのほとんどに目を通していながら、厚みを伴った物体としてまとまったこの本を今回手に取って、改めてその異様さを発見する。多少意図的にいくつかの文章の冒頭を抜き出すなら、「爆音上映という企画をやっている」、「数年前、『ロスト・イン・アメリカ』(デジ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 03:15 AM

December 18, 2009

『ビッチマグネット』舞城王太郎
田中竜輔

 かつて芥川賞候補作『好き好き大好き超愛してる』は、その題名だけで選考委員の東京都知事を大いにうんざりさせたそうだが、ところで都知事は何に「うんざり」したのだろう? 『好き好き大好き超愛してる』という奇抜なフレーズの響きにだろうか。 そうかもしれない、だが、たぶんそうではない。おそらく氏が「うんざり」したのはこのフレーズの構造、つまり<「好き」+「好き」+(「大」+「好き」)+(「超」+「愛してる...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 02:17 PM

December 16, 2009

『12枚のアルバム』中原昌也
結城秀勇

 この本の発売記念トークイヴェント、佐々木敦との対談の中で中原昌也はこんな話をしていた。なぜパソコンなどを使えば簡単にできそうなことをアナログでやることにこだわるのか、という佐々木の問いに、中原は「つながらないものをつなげたいのであって、デジタルなものは一見それを簡単にできるようだけど、そこでははじめからつながるものしかつながらない。つながらないはずのものは結局つながらない」というようなことを答え...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:43 PM

December 04, 2009

『したくないことはしない 植草甚一の青春』津野海太郎
梅本洋一

 植草甚一が大ブレイクした70年代初期から晶文社の編集者として「ワンダーランド」をはじめ植草さんの様々な著書の編集に携わった津野さんの「植草伝」。「植草さんの前半生はかならずしも幸福なものではなかった。ところが、むかし引いたマイナス札が最晩年につぎつぎにプラスにひっくりかえり、とつぜん、ハデな大逆転をとげてしまう」。「あとがき」で津野さんはこう書いている。「ハデな大逆転」の時代に植草さんを読み始め...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 09:37 PM

November 27, 2009

『女優 岡田茉莉子』岡田茉莉子
梅本洋一

 ひとりの人の人生を振りかえると、そこにはいくつもの偶然とその偶然から生まれた出会いと、それに伴う感動がある。その人が、女優という人に感動を与える職業なら、そして、その女優が映画という、感動に満ちた世界を自分の世界にしているなら、その人の人生を自伝という形で読むとき、読者は、まるで映画を見るように、否、映画そのもののように何度も涙を流すだろう。  そして1951年、18歳で女優としてデビューして以...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:46 PM

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