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November 15, 2008

『おかしな時代──『ワンダーランド』と黒テントの日々』津野海太郎
梅本洋一

 この本の帯にはこうある。「アングラ劇団旗揚げのかたわら、『新日本文学』で編集を学び、晶文社で雑誌みたいな本を次々に刊行。黒テントをかついで日本縦断のはて、幻の雑誌『ワンダーランド』を創刊! 60年安保から東京オリンピック、そして70年前後の大学紛争まで、若者文化が台頭した『おかしな時代』を回想するサブカルチャー創世記」。過不足なく、見事に本の内容がまとめられていると思う。「新日本文学」はともあれ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 07:09 PM

November 11, 2008

『赤めだか』立川談春
梅本洋一

 好評につき版を重ねている本をここで紹介するのは本意ではない。だが、誰からも、あれはめっぽう面白い本だ、と言われれば、どうしても本屋で手に取り、何ページか立ち読みしたくなるものだ。で、立ち読みしてみると、なるほど、これは面白い!と感じられ、平積みになっているその本を下の方から取って、レジに持って行ってしまうものだ。帰ってから寝る前に少しずつその本を読み進め、残りページが少なくなると、もう終わりかと...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:26 PM

October 21, 2008

「BRUTUS」2008年 11/1号 山特集──ワンダーフォーゲル主義
梅本洋一

 久しぶりに「ブルータス」を買った。ロゴはいつもと同じだったが、表紙の色調がいつもとまったく異なっていたからだ。おそらく剣岳が描かれていると思われるブルーとグレイとグリーンの版画だ。とても懐かしい気がした。いつものHUGO BOSSだのBurberryだのの広告ページを一挙にめくり目次に目を凝らす。「山特集──ワンダーフォーゲル主義」と題された特集で、半分はジョン・ミューア・トレイルの話、そして後...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:55 AM

October 03, 2008

『ポール・ランド、デザインの授業』マイケル・クローガー
宮一紀

 ポール・ランド(1914-96)。スイスにおけるデザイン教育の拠点であるバーゼル造形学校を設立したエミール・ルーダー、アーミン・ホフマンらとともに彼はスイス・スタイルとも呼ばれる国際タイポグラフィー様式を確立する一翼を担った。これは数あるグラフィック・デザイン様式のうちでもっとも重要な本流と言ってよいだろう。左右非対称、グリッドに沿ったレイアウト、サンセリフ体の使用といった特徴を持つこの様式は、...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 08:17 AM

September 22, 2008

『私のハリウッド交友録 映画スター25人の肖像』ピーター・ボグダノヴィッチ
結城秀勇

 まるで辞書みたいな外観の書物だが、百科辞典的な効用を期待してはいけない。網羅的な事実が必要なら、その用途によってもっと大勢の人が記載された名士録のような本や、ここに書かれた人たちのひとりひとりについてもっと詳しく書いた本がいくらでもある(ジェリー・ルイスも自伝を出版したし、ベン・ギャザラも執筆中だそうだ)。『私のハリウッド交友録』という邦題が示すとおり(原題は『Who the Hell's in...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 01:39 AM

August 05, 2008

『ザ・ロード』コーマック・マッカーシー
宮一紀

 一組の父と子が核戦争後と思しき灰燼と化した大地を延々と歩き続ける。空は暗澹たる分厚い雲に覆われ、そこに鳥の姿などあろうはずもない。寒冷化が進み、灰色の海の水は冷たい。もちろん魚など死に絶えているだろう。どうやら世界には〈道〉だけが残されたようだ。とても危険な〈道〉である。〈悪い者〉が出るかもしれないからだ。それでも彼らはひたすら〈道〉を南下して進んでゆく。多くの絶望的な光景に接しながら、父と子は...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 02:58 AM

May 26, 2008

『ポスト消費社会のゆくえ』辻井喬 上野千鶴子
梅本洋一

 バブルが弾けてから、「失われた10年」を経て、いろいろなものがなくなった。バブルの時代までのリードした国土計画やセゾングループがなくなったものの代表だろう。どちらも堤康次郎が起こした西武鉄道に端を発し、一方が堤義明、他方が異母兄の堤清二によって経営されていた。苗場スキー場や軽井沢といったリゾートが国土計画によって開発され、パルコやシネセゾンがセゾングループによって経営されていた。本書は、後者の社...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:20 AM

May 02, 2008

『ショーケン』萩原健一
結城秀勇

 萩原健一がなぜ「ショーケン」なのかという理由については、一般に広く知られていることなのだろうか。私は知らなかった。本名は敬三だが聖橋中学時代友達からケンちゃんと呼ばれており、その頃朝鮮高校のOBだったダイケン、高千穂中学校にいたチューケンとの比較から、ショーケンと呼ばれるようになったのだという。ショーケンがテンプターズとして初めてステージに立ったパーティを主宰していたのが、そのダイケンだった。「...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 05:49 PM

April 05, 2008

『中原昌也 作業日誌2004-2007』中原昌也
梅本洋一

 膨大な量の「作業日誌」を一気通読した。とても面白かった。私が登場するからか? 少しはそうだが、それがすべての理由ではない。何しろマメで行動力抜群の中原昌也が、金がない、腹が減った、小説を書きたくない、とぼやきながらも、同時にこの膨大な作業日誌を書いてしまうことに驚嘆した。どんなことでも書き付けてしまうプライヴェイトな日記と、この「作業日誌」はまったく反対の代物だ。酔っぱらっていても、疲れていても...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 07:10 AM

March 07, 2008

『ニートピア2010』中原昌也
結城秀勇

『ニートピア2010』が面白い。中原昌也の代表作と言ってもいい。でも中原昌也はなにも代表しない。だいたい、代表作ってなにを代表するのか。作者の考えをか。作者の技法をか。はたまた現代社会をか。人間をか。  最近、仕事について書いてない小説は読む気がしない。それはその人の職業がなんで、どんな職場環境で、いくら稼いで、どんな生活をして、などということとは根本的に関係がない。なにで金を稼ぐかを記すことと...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:22 AM

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