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March 17, 2013

東横線渋谷ターミナル駅
藤原徹平

3月16日から、副都心線と東横線が相互乗り入れし、東武東上線~副都心線~東横線~みなとみらい線が一つにつながった。これで気持ちよく泥酔すれば埼玉県・川越から東京を縦断して横浜・元町中華街まで寝過ごすことが可能になったわけだ。僕は1975年生だが記憶している限り、横浜駅はずっと昔から工事中で、つい先日駅ビルを見上げてみたら半分くらいなくなっていることに気が付いた。詳しい人に聞いてみれば全部解体して...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:08 AM

November 18, 2011

『べガス』アミール・ナデリ
増田景子

 新しい映画監督との出会いほどワクワクすることはないし、その出会えたばかりの監督の最新作の公開が近日中に控えているなんていう状況は、2011年現在の映画状況からしてみれば希有な幸福で、興奮をよぶ興奮、その歓喜をさけばずにはいられないのである。ともかく、アミール・ナデリとの出会いは衝撃であった。  恥ずかしながら私は『CUT』の監督名を見るまで、東京国際映画祭の常連で、今年の第12回東京フィルメック...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:11 PM

October 18, 2011

メタボリズムの未来都市展@森美術館
梅本洋一

 六本木ヒルズの森美術館で「メタボリズムの未来都市展」を見た。  すごく驚いた! どれも巨大で、どれもナショナルで、どの企画も幻視的(illusionnniste)で、ほとんどのものがunbuiltで──つまり、幻視的であるがゆえに「机上の空論」なのか──、同時に、ほとんどのプロジェクトが極めて真面目に考えられていて、本当に驚いた。もちろん、unbuiltではないものでは、黒川紀章の中銀カプセルタ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:49 PM

November 30, 2010

『行きずりの街』阪本順治
梅本洋一

 志水辰夫の原作を読んでいないし、水谷豊主演で一度テレビドラマ化されたようだが、それも見ていない。何となくこの映画を見た。平日の午後の横浜ブルク13という新しいシネコンはガラガラだった。  見る者に少しずつしか物語のキーを与えない編集が続く。きっと複雑な話なのだろうと思う。田舎の病院で呼吸器を付けている老婆。見守る波多野(仲村トオル)。老婆の遠縁にあたる娘を東京へ探しに行く波多野。なぜ?  確かに...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:21 AM

October 27, 2010

『刑事ベラミー』クロード・シャブロル+『ゲスト』ホセ・ルイス・ゲリン@東京国際映画祭
結城秀勇

『刑事ベラミー』クロード・シャブロル。墓地とそこに流れる口笛。カメラがゆっくりとパンし始め、それがクレーンを使ったパンに切り替わって左回りにぐるりぐるりとこうべを巡らせていくと海へ。しかし最終的にカメラが指し示すのは美しい海の姿の方ではなくて、その縁の掛けしたに落ちた丸焦げの車と、そのすぐそばに転がる丸焦げの死体である。 この事件の発端を示すショットを映した後すぐに、そこから30km離れたベラミー...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:51 AM

September 13, 2010

クロード・シャブロル追悼
梅本洋一

 9月12日にクロード・シャブロルが亡くなった。リベラシオン紙は、「フランスは、自らの鏡を失った」(オリヴィエ・セギュレ)と書き、レザンロキュップティーブルのサイトも「フランスは、その最良の肖像画家を失った」と書いている。自らが属するブルジョワジーへの表裏一体になった愛着と嫌悪が彼の作品の多くには噎せ返っていたし、『美しきセルジュ』以降、70本ほどになる数多い作品で、彼が描き続けたフランスの地方の...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:52 PM

August 14, 2010

『ソルト』フィリップ・ノイス
結城秀勇

 東西冷戦の落とし子として、数十年間という時間をかけてアメリカ人になりすましCIAに潜入したロシア人女スパイ。そのシンプルかつ典型的な設定にもかかわらず『ソルト』のストーリーには、どこかタガの外れた部分がある。ロシア人大統領を暗殺し、その報復に見せかけてアメリカの大統領を殺し、中東を巻き込んで世界規模の核戦争を引き起こす、などというどこの国家の利益にもならない陰謀自体がそうなのだが、それを食い止め...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:41 PM

June 15, 2010

『テト』後閑広
田中竜輔

 このフィルムが私たちに明瞭に提示してくれる最初のことは、水に濡れたパラシュートはとても重い、というごく単純な事柄である。何らかの理由でパラシュートによる降下訓練に臨まされた国家諜報員見習「テト」が、沼地に足を取られつつ着水したその場所から陸地までそれを引き摺る冒頭のシークエンスから、私たちはその大きな布の重みを見てとることができる。そんなものを実際に引き摺った経験など誰にでもあるわけはないという...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:23 AM

February 24, 2010

ヴァンクーヴァー・オリンピック ジャンプ団体
梅本洋一

 黄金時代の日本ジャンプチームを率い、今日は解説者席に座る小野学はいったい何を考えたろう。バイツ、ユリアンティラと外国人ヘッドコーチを招聘しているが、好結果を残せない。今でも素晴らしい結果を残し続ける葛西の努力は賞賛に値するけれども、今なお、彼が代表でもっとも良い成績を残し続けることは、やはり強化がうまく行っていないということだ。結局出場機会はなかったが、岡部までもが代表に呼び戻されるということは...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:16 AM

January 30, 2010

『永遠に君を愛す』濱口竜介
結城秀勇

 ああしておくべきった、あるいは、ああすべきではなかったという、日常私たちが無批判に繰り返す些細な誤った振る舞いを、濱口竜介の作品は上映時間いっぱいをかけて極限まで高めていく。結婚式の3ヶ月前にあった浮気を些細なこととみなすかどうかは意見の分かれるところだろう。というか、『永遠に君を愛す』の登場人物は誰ひとりとして些細なことだとは認識しない。だがここであえて些細な過ちと呼ぶのは、結婚式3ヶ月前の浮...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:22 AM

January 19, 2010

『建築と日常』公開座談会「個人と世界をつなぐ建築」
結城秀勇

 3月発売予定の『建築と日常』No.1に掲載予定の公開座談会を青山ブックセンターにて。伊東豊雄、坂本一成、中山英之、長谷川豪の4人を招いての座談会である。創刊準備号である『建築と日常』No.0の特集「建築にしかできないこと」から、No.1の特集である「物語の建築」への橋渡しとも呼べるようなイベントであった。  はじめに「個人と世界をつなぐ建築」というテーマで、各人がプレゼンテーションを行う。私的な...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:52 AM

September 11, 2009

一丁倫敦と丸の内スタイル展@三菱一号館美術館
梅本洋一

 復元された三菱一号館と竣工記念として開催されている「一丁倫敦と丸の内スタイル」展を見た。  コンドル設計の三菱一号館は、丸の内が100フィートの高さに設定され、モダニズムのオフィスビルが建ち並んだ後も、1968年までこの場所に残っていた。「一丁倫敦」という呼称の名残のように、周囲との不調和のままここにあった。ぼくもかすかに覚えている。もちろん中に入ったことはなかった。復元され美術館として誕生した...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:26 PM

September 4, 2009

ケンチク+ XXX 『 Dialogue and Studies in XXX , 2009 Tokyo 』15人の建築家と15人の表現者による対話実験@ワタリウム美術館 第一回 長坂常×植原亮輔+渡邊良重[D-BROS]
結城秀勇

 このサイト、およびnobody本誌でも時折ご寄稿いただく藤原徹平さんが企画・コーディネートをつとめる15回の対話。その第一回は、書籍『B面からA面にかわるとき』が先日発売された長坂常と、D-BROSにてデザインを担当する植原亮輔と渡邊良重のふたりという組み合わせ。毎回、その両者がそれぞれにプレゼンを行った上で、その後に質問や意見を交換し合うというスタイルになっているようだ。  プレゼンはD-BR...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:40 AM

August 3, 2009

ル・コルビュジエと国立西洋美術館展
梅本洋一

 世界遺産には登録されなかったものの(ぼくにとってはどうでもいい問題だが)、この展覧会の機会に西洋美術館をつぶさに観察すると、この空間は実にル・コルビュジエらしい。無限増殖美術館のコンセプトをそのまま体現しているのはもちろんだし、この建物の全体が、螺旋状の周回というプロムナードになっていることや、メイン会場の19世紀ホールの自然光の差しこむ空間が、とても心地よいこともある。  最近ずっと坂倉準三の...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:00 PM

July 26, 2009

建築家 坂倉準三展 モダニズムを生きる 人間 都市 空間
梅本洋一

 やっと鎌倉に行ける時間ができた。  もともと坂倉準三の傑作であるこの鎌倉近代美術館(俗称)で、作者についての回顧展が開催されるのは2度目だが、ぼくは1度目は行っていない。だが、ここは本当に好きな空間だ。前に書いたカフェのダサさも改善されていた。「白い小さな箱」──それも宝石箱ようなこの建築は、周囲の環境も含めて、今回の回顧展のカタログで、磯崎新が書くとおり「ルコルビュジエよりもルコルビュジエ的な...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:41 PM

July 21, 2009

『ニッポンの思想』佐々木敦
梅本洋一

 仲俣暁生さんのブログを読んでいたら、「カッコいいのはもう終わりでカワイイが誉め言葉だ」みたいなことが書いてあった。『思想地図』の「アーキテクチャー」特集を読んでいたら、冒頭のシンポジウムの参加者たちの発言に、磯崎新と浅田彰以外、信じがたく大きな違和感を持ってしまった。どうしてなのだろう、とずっと考えていた。カワイクなくてもカッコイイ方がいいじゃん。現状を捉えるにしても、その現状の捉え方が、ぼくが...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:19 PM

July 13, 2009

建築家 坂倉準三展 モダニズムを住む 住宅、家具、デザイン
梅本洋一

 アテネフランセで映画を見ることを学び、東京日仏学院でフランス語を学び、渋谷パンテオンでハリウッド映画を見、東急名画座でかつての名画を多く見たぼくにとって、もっとも時間を過ごした建築の作り手は明らかに坂倉準三だった。アテネフランセも同じルコルビュジエ門下の吉阪隆正だから、東京日仏学院やパンテオンや東急名画座が入っていた今はなき東急文化会館の設計者である坂倉準三という固有名は極めて重要なものだ。  ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:40 AM

June 9, 2009

『BUILDING K』藤村龍至
藤原徹平

 大変若い建築家(建築家は40代でも若手だから、30ちょっとの彼は大変に若い)藤村龍至氏の手がけた集合住宅『BUILDING K』を見に行った。場所は高円寺駅前の商店街沿いにある。押し出し成形セメント板のざらっとした感じと、塔状のボリュームが寄り添ったような外観形状が印象に残る建物で、何が印象的かというと、すごく凝った感じのボリューム構成とすごく適当そうに見える外壁材とのアンバランスな組み合わせが...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:51 AM

May 30, 2009

ウィリアム・メレル・ヴォーリズ 恵みの居場所をつくる
梅本洋一

 ウィリアム・メレル・ヴォーリズが日本の建築史に果たした役割は大きい。山の上ホテルや明治学院礼拝堂など見たことも入ったこともある彼の建築がぼくにもずいぶんある。近江八幡と彼との関係は、それなりに知っていたが、メンソレータムの近江兄弟社がヴォーリズと深い関係がある──というか、ヴォーリズ建築事務所がその主体の一部だったこと──は知らなかった。  YMCAや教会建築、そして関西学院や神戸女学院などの学...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:04 AM

May 29, 2009

08-09チャンピオンズリーグ決勝
FCバルセロナ対マンチェスター・ユナイティド 2-0
梅本洋一

 今シーズンのフットボールもW杯予選を除いてこのゲームとFAカップの決勝を残してほとんど終わった。昨年は、この後も、ユーロの苦行と快楽が待っていた。来年は、ここから南アフリカということだね。  そしてこのゲーム。バルサの完勝! 今シーズンは、何よりもグアルディオラとバルサのシーズンだったことを完璧に示した。確かに10分まではマンUも攻め続け、この間に3回めぐってきたロナウドのシュートが1回でもバル...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:59 AM

March 11, 2009

東京中央郵便局再論
梅本洋一

 「旧東京中央郵便局の再開発問題で、鳩山邦夫総務相は10日の閣議後の記者会見で、保存部分を拡大して再開発を進めるという日本郵政の提案を「受け入れる」と表明した。日本郵政は登録有形文化財への登録を目指し、文化庁などと設計変更に向けた協議を進める。どこまで保存するかで協議が難航する可能性もあるが、再開発問題は解決に向けて動き出した」。日本経済新聞は上記のように報道した。  昨今の郵政民営化揺り戻しの影...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:03 AM

February 24, 2009

『ベルサイユの子』ピエール・ショレール
結城秀勇

 とある事情から、作品全体について云々できるほど集中できる環境でこの映画を見ていないのだが、それでもこうしてなにか書き付けずにいられないのはひとえに俳優ギヨーム・ドパルデューのためである。彼が先日急逝したということを思い出す、というような感傷的な気持ちとはまったく無縁に、彼がスクリーンに映し出されると反射的に目を奪われてしまう。ジャック・リヴェット『ランジェ公爵夫人』では暴力的なまでに即物的な肉体...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:56 PM

February 16, 2009

『中国中央テレビ・新本部ビル(CCTV)およびテレビ文化センター(TVCC)』レム・コールハース(OMA)
宮一紀

 2月9日、中国・北京の新興ビジネス街にある中国中央テレビのビルが焼け落ちた。春節を祝って自社で打ち上げた大型花火が引火したとの説が有力であるが、ネット上にアップされた写真や映像を見るにつけ、高さ159メートルもの巨大なヴォリュームを持ったRC建造物がここまで派手に燃え上がることにただただ驚くしかない。幸いなことに、と言うと語弊があるけれども、あれだけ大規模な火災だったにも関わらず死者が消防士一...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:39 AM

February 8, 2009

『NAVI』301号「NAVIっぽさってどういうコト?」
渡辺進也

 僕は車の免許を持っていないので、とくにクルマが好きなのでもなく、近いうちにクルマを購入する予定もないのである。ましてや「エンスー」であるわけでもない。だけれども、毎月『NAVI』は手にとるのである。というのは、単に、もうここで10年以上も続いている「ジドウシャ巷談 是々非々」というえのきどいちろうさんの連載が読みたいからなのであって、今回もまたクルマに関係ないはなしだったな(笑)なんて思いながら...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:21 PM

December 12, 2008

『チェンジリング』クリント・イーストウッド
梅本洋一

 この壮大な作品についていったい何を書き記せばいいのだろう。いま、こうした作品を演出できるのはクリントしかいないだろう、と考えたこのフィルムのプロデューサーであるロン・ハワードの直感は正しい。自らの企画──それは次作の『グラン・トリノ』を待とう(You tubeでトレーラーが流れている)──ではなく、頼まれた企画の監督を請け負ったクリントの底知れぬ力には溜息が出るだけだ。映画とは何なのか、という途...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:48 PM

November 25, 2008

『文雀』ジョニー・トー
梅本洋一

 ちょっと前のこのサイトにジョニー・トーの『エグザイル/絆』について、伝統工芸に到達しているとぼくは書いた。『エレクション』から『エグザイル』への道程は確かに伝統工芸へのそれだった。だが、『僕は君のために蝶になる』を見たとき、それまでのジョニー・トーのフィルムとはまったく異なるスタイルと物語を持っていたため、本当に驚いてしまった。スターが出演し、ありふれた恋愛物語がそこにあったから、ぼくはてっきり...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:55 AM

October 18, 2008

東京中央郵便局、ついに高層へ
梅本洋一

 すでに郵便局からは基本計画が発表されていて、ヘルムート・ヤーンによる現状一部保存(詳細な計画を見ていないのだが、ファッサード保存程度だろう)と38階建になるという。今回、700億円を越える金額で大成建設が落札した、というニュースを新聞で読んだ。  小泉前首相が、都心の一等地に低層で土地を大きく占めている公共物件があっていいのか?という郵政民営化のシンボルがこの建物の解体だった。その小泉の新自由主...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:57 AM

September 12, 2008

村野藤吾──建築とインテリア展
梅本洋一

 村野藤吾の建築やインテリアはかなり多く見てきたし、実際にその内部を使用したことも多い。建設中の横浜市役所を小学校に通う市電の中から何度も見たし、同じように東横線の中からは千代田生命ビルも何度も見た。箱根プリンスホテルも新高輪プリンスホテルも行ったことがあるし、日生劇場には何度も足を踏み入れた。立派で豪華で特徴に溢れているのだが、どうも好きになれない。その存在感が大きすぎて、それがぼくらに課す重さ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:18 PM

August 5, 2008

『トワイライトシンドローム デッドクルーズ』古澤健
田中竜輔

 現在の日本映画の実製作にかかわる状況というものがどのようなものなのか、映画監督でも何でもない一観客である私が知る由もないが、莫大な予算がかけられた信じ難い作品の予告編に対し、ただ呆然とすることにさすがに飽きてきた。もちろんそういった作品の多くを実際に見ていない怠惰故に、作品自体を全否定することなど許されるはずもないのだが、しかしそれら作品の多くに数億円という金額が費やされていると言われてもまるで...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:19 AM

June 27, 2008

成城コルティ
梅本洋一

 成城学園駅で降りたのはほぼ30年ぶりのことだ。目的は世田谷美術館分館清川泰次記念ギャラリーで開催されている、抽象画家・清川泰次が学生時代に撮影した「昭和十五年十一月十日.東京,銀座」の写真展を見るためだった。  だがせっかく成城学園で本当に久しぶりに降りたのだから、まずここで昼食を、と考え、「とんかつ椿」へ。東京の5指に入るこのとんかつの名店は、北口から徒歩10分ほどの完全な住宅地の中。おかげで...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:01 PM

June 15, 2008

『ミスト』フランク・ダラボン
結城秀勇

 どこかからほとんどなんの理由もなく異生物がやってきて人々が右往左往するこの映画を見て、『クローバーフィールド』を思い出した。この2本を私はまったく評価しないけれど、私たちがなにを見ているのかを(逆説的に)考えさせられた。  閉鎖空間となったスーパーマーケットの、ファサードに貼りめぐらされたガラス越しに襲来する怪生物を評して、女性教師は次のようなことを言う。それらはいるはずのないもの、私たちの知る...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:23 AM

June 1, 2008

バウハウス・デッサウ展@東京藝術大学大学美術館
梅本洋一

 すでに世界遺産にも登録されているからデッサウのバウハウスの校舎は、誰でもその姿を知っているだろう。シンプルなモダニズムの建築物でその縦型の広い窓からは自然光が降り注いでいる。いかにも居心地が良さそうな校舎。  ヴァルター・グロピウスの指揮の下に、カンディンスキーが、クレーが、シュレンマーが、そしてミース・ファン・デル・ローエがこの校舎に集い、この校舎周辺に新たに設計された宿舎に住まい、世界中から...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:50 AM

April 5, 2008

2007-08チャンピオンズリーグ準々決勝 1st Leg アーセナル対リヴァプール 1-1
梅本洋一

 疲労について考えている。同日に行われた別の準々決勝シャルケ対バルセロナでは、それぞれのチームが走った距離は、約100キロずつ。つまり選手ひとりが10キロずつ走った計算になる。それに対してこのゲームではそのおよそ1,5倍、つまりひとり15キロ走っている。ショートパス、ミドルレンジのパスが組み立ての中心になるアーセナルのゲームでは、ひとりの選手が走る距離はいつもこの程度だ。アーセナルの得点シーンが後...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:07 AM

February 26, 2008

マイクロソフトカップ決勝 サントリー対三洋 14-10
梅本洋一

 懸案の優勝を手にした清宮の満面の笑顔とは反対に、ぼくらは退屈のあまり訪れた眠気を払うのに精一杯。強風の中、しかも、サントリーのゲームメイクは徹底して相手の長所を消す作戦。テリトリー関係なくモールに拘り、そこからボールを出すのをどこまでも遅延させ、「ゲームを殺す」やり方。秩父宮に行かないでモニターの映像を眺めていて、トイレに行って帰っても同じ場面ではないかと思えるような展開。SHの田原は、声を出し...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:13 AM

2008シックスネイションズ フランス対イングランド 13-24
梅本洋一

 フランスのメディアの多くはワールドカップの再現を見ているようだと嘆いている。確かにイングランドのフランスの長所を消すラグビーに完全にはまって、フランスは、それまでのフレアをまったく発揮できずに敗れ去った。ゆっくりとしたゲーム運び、スクラムの制圧、ラインアウトのプレッシャー……。速度と展開を消し、FWの力勝負とPG合戦に持ち込んで勝とうとするイングランドの戦略にフランスははまりこんでしまった。  ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:10 AM

February 12, 2008

建築の記憶展@東京都庭園美術館
梅本洋一

 建築が人々の記憶に留まるためには、写真が必要である。挿絵や図版以上に写真と建築の関係は色濃い。「建築の記憶」と題された写真展の発想は正しい。東京都庭園美術館という、まるで空間それ自体が「建築の記憶」のような建物で、この写真展が開催される意義は大きいだろう。旧朝香宮邸のアールデコ建築は、その歴史的な意義はともあれ、それほど好きになれる空間ではないが、目黒区のど真ん中にこれほど静寂観溢れる場所は他に...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:48 AM

2008シックスネイションズ フランス対アイルランド 26-21
梅本洋一

 ヴァンサン・クレールの快走で26-6になった後半、マルク・リエヴルモンは、フロントローをふたり代える。第1戦でスコットランドFWに押し込まれた左プロップのジュリアン・ブリュニョーとフッカーのセルヴァの投入だ。それまでは1番がフォール、2番が百戦錬磨のスザルゼフスキ。直後にアイルランド・ボールのスクラム。案の定押し込まれるフランス。アイルランドの逆襲はここから始まった。ほぼ勝敗は決まったからもしれ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:44 AM

January 12, 2008

三越日本橋本店
梅本洋一

 運転免許の更新を東陽町の試験場でやった帰りに、久しぶりに人形町や日本橋を歩いた。  人形町から日本橋への道は、川を隔ててずっと三菱倉庫のビルがかなり長く続いている。正面からの写真は何度も見たが、背後も側面もかなりの意匠を凝らしてある。レンタル倉庫の大きな看板が「うざい」し、もっと有効活用できそうだ。周辺には日清製粉のビルが数棟あるが、一番人形町よりのビルは、使用率が低いようだ。だが、シンプルなモ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:17 PM

November 24, 2007

ラグビー 慶應対早稲田 0-40
梅本洋一

 点数としては早稲田の完勝で、トライ数も6-0で完勝なのだが、ultimate crushと感じられないのはなぜだろうか? セットピースもほぼ完璧で、ラインにもボールが回っている。そして、トライも取った。  そう感じられた最大の原因は、21-0で始まった後半の約20分間まったく点が取れなかったことにあるのだろう。後半の慶應は確かに捨て身のアタックで、何度もフェーズを重ねて攻めてきたし、その間に臼井...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:32 PM

November 15, 2007

下吹越武人 恵比寿の集合住宅
梅本洋一

 日曜日の曇天の下、恵比寿に出かけた。キムカツの前を通り、Osteria La Gemma──もと学芸大学にあったイタリア料理店だ──の前を過ぎ、右に曲がって坂を上がっていくと、メタリックに光っている五角形の9階建で銀色の建物が見えてくる。下吹越武人の恵比寿の集合住宅だ。その6階と7階を見せてくれた。  五角形の中央にエレヴェーターと小さなロビーがあって、五角形のそれぞれの辺に沿って、ワンルームタ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:42 PM

September 28, 2007

教文館ビル@銀座
梅本洋一

 秋の到来を告げるような雨の中を銀座に向かった。『東京遺産』というDVDを見て、その中にバー「ボルドー」という短編を見たからだ。ボルドーは、新橋駅側の銀座中央通りから2本昭和通り側にある通りにひっそりと建っていた。この蔦の絡まる古い古いバーでゆっくりアルコールをいつか楽しんでみたいと思う。この辺にも銀座の再開発の波が本当にすごい勢いで訪れている。YAMAHAも解体され、工事中の塀に囲まれていた。5...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:33 AM

September 22, 2007

アントニン&ノエミ・レーモンド展@神奈川県立美術館鎌倉
梅本洋一

 レーモンド夫妻が特に日本の建築に果たした役割の大きさは知られている。何も前川圀男、吉村順三のふたりがレーモンド事務所に在籍していたからばかりではない。ライトの大きな影響下から出発し、モダニズムへ傾斜していき、日本の風土や社会・歴史環境の中でヴァナキュラーな建築を実践していった姿は、本当に興味深い。  今回の展覧会の特徴はアントニンの妻のデザイナー、ノエミにスポットが当てられていること。だが、多く...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:58 PM

August 30, 2007

伊東豊雄 建築|新しいリアル@神奈川県立美術館葉山
梅本洋一

 東京オペラシティ・ギャラリーでの展覧会を見逃してしまったので、たまたまヴァケーション先の葉山で開催されていたこの巡回展を見た。  まず佐藤総合計画による設計のこの美術館について。ずいぶん話題になっていたので、楽しみにしていたが、いざ訪れてみると、立地の素晴らしさを建物が十分に活かしていないように思えた。御用邸を過ぎ、一色海岸の上に建つという立地は、もちろん、ここにどんな建物が建とうとも、そこから...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:02 AM

June 15, 2007

ル・コルビュジエ展@森美術館
梅本洋一

 ノマディック美術館が「仮構」されたお台場から「りんかい線」と「埼京線」を乗り継ぎ、恵比寿で東京メトロ日比谷線に乗車し、六本木で降りて、「ヒルズ」に向かう。ル・コルビュジエ展を見るためだ。6月の晴天の日は蒸し暑い。お台場も蒸し暑かったが、六本木ヒルズはもっと暑い。それに高層建築物の間に吹きすさぶ突風でぼくのキャップが吹き飛ばされそうだ。53階にある森美術館に上がる。ここはノマディック美術館の「仮構...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:47 PM

May 27, 2007

パシフィック・ネイションズカップ:フィジー対ジャパン 30-15
梅本洋一

 多くの人々が語る通りジャパンの力は伸びてはいるのだが、本当に競ったゲームを勝ちきるには頭の悪い選手が何人かいる。これは困ったことだ。たとえばスキルの問題なら練習すれば向上するだろうが、問題はゲームの中での自らのすべきことの選択ということだ。これは、直るものではない。反復練習によるオートマティスムによってある程度は克服できるかもしれないが、W杯まで時間がないし、ゲームという生き物をオートマティスム...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:09 AM

May 11, 2007

『楽しみと日々』 金井美恵子、金井久美子
槻舘南菜子

 金井美恵子の本を読むこと、それはまず帯をはずし、カバーをめくり上げることから始まる。だからたとえ文庫版の『タマや』が出版されたとしても、視線を合わせることなく横顔をこちらに向けるアンナ・カリーナが表紙のハードカバーの方が良いに決まっているし、そうでなければ彼女の本を読んだとは言えないのだ。彼女の刺激的で時に辛辣で正確な批評—それは五十年代ハリウッドから、エリック・ロメール、山田五十鈴の眼差しに、...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:48 AM

February 14, 2007

東京工業大学緑が丘1号館 レトロフィット
梅本洋一

 職場の建物が耐震改修工事に入るので、その工法のワーキンググループの主査を言い渡され、その一環として、大学の建物の耐震改修工事としては話題の東工大緑が丘1号館を見学に行った。同行者は、北山恒さん、下吹越武人さん、田井幹夫さん、耐震の専門家である田才晃さん、そして勤務先の学部長、そしてぼく。  東急大井町線の中からすでにレトロフィットと命名されたファッサードが個性的なその全貌を見せていた。なんだかポ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:20 AM

January 29, 2007

マイクロソフトカップ準決勝 ヤマハ対サントリー 39-40、東芝対トヨタ 38-33
梅本洋一

トップリーグのプレイオフになるマイクロソフトカップは成功している。今日の2ゲームは今シーズンのラグビーの中で最高のゲームだった。花園のヤマハ対サントリーも、秩父宮の東芝対トヨタもノーサイドのホイッスルまで勝負の行方が分からないという意味ばかりではない。勝ち点で争われるリーグ戦とノックアウトシステムのトーナメントの両方の興味がこのプレイオフで味わえる。 つまり、ヤマハもトヨタも素晴らしかった。20-...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:22 AM

January 25, 2007

不二家伊勢佐木町店
梅本洋一

 ある晴れた午後に不二家伊勢佐木町店を見に行った。もちろん期限切れの牛乳を使用したシュークリーム事件の後のことだ。この事件で、アントニン・レーモンドのこの傑作建築の寂れぶりに拍車がかかったようだ。かつては天井の高い1階の喫茶室には中二階が設けられ……ぼくはそう『建築を読む』に書いたのだが、1階の喫茶室の前にあるシューケースは空っぽで、入り口には「お詫び」の紙が貼られ、営業中の不二家レストラン──い...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:50 PM

January 24, 2007

「シアタープロダクツの現場」@パルコミュージアム
結城秀勇

設立5周年を迎えたシアタープロダクツの展覧会が、渋谷パルコミュージアムで1月29日まで開催されている。「シアタープロダクツの現場」と題されたこの展示では、事務所やアトリエをこの会期中会場の中に設け、まさにその場で、デザインがなされ、パターンがひかれ、工場とのやりとりがあり、営業、そして打ち合わせが行われる。一枚の布から引きはがされた断片がTシャツになり売買される、そんな方法で、流通の末端にある「買...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:46 PM

September 5, 2006

柳橋、2006夏
梅本洋一

 特に理由があるわけではないが、柳橋に行ってみた。あえて理由を探せば、成瀬の『流れる』を見てから何度も撮影現場を訪れようと思ったが、単に機会がなく、最近『流れる』を見直したので、柳橋に行ったにすぎない。  神田川と隅田川が合流する地点、それが柳橋である。神田川筋には何艘もの屋形船が並び、水の綺麗になった隅田川に人気が戻ってきているのを感じる。だがかつての花街・柳橋は、その「橋」こそ存在するが、花街...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:39 AM

August 25, 2006

三信ビル、その後
梅本洋一

 先日、日比谷を歩いていたら、三信ビルがガランとしているのに気付いた。ビルのテナントはもうほとんどが引っ越し、「ニューワールド・サービス」だけがほそぼそと営業を続けていた。韓国観光協会もヌーヴェルヴァーグもその姿を消し、美しいアーケートの中央には壁が設けられ、調査のため立ち入り禁止の紙が貼られていた。いよいよ解体へと秒読みが始まっているのだろう。  ネットで調べてみると、三信ビル保存プロジェクトも...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:07 AM

July 25, 2006

『2番目のキス』ファレリー兄弟
須藤健太郎

 ロブ・ライナーの新作がつい1ヶ月ほど前に封切られていたことを何人ぐらいの人が覚えているだろう。かく言う私も気付いたときはすでに公開は終わっており、あっさりそれを見逃したのだから、偉そうなことは言えない。主演のケイト・ハドソンがめちゃめちゃ可愛かったとはいえ、前作『あなたにも書ける恋愛小説』にはやはりいまいち乗れなかったので、秘かに新作を期待していたのだったが……。いまはどこかの二番館に回ってくる...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:39 PM

May 10, 2006

アーセナル対ウィガン 4-2
梅本洋一

僥倖とはこのようなことなのか。 スパーズは勝ち点1差で4位。アーセナルは5位。したがって、アーセナルの来期チャンピオンズリーグ出場は、17日に決勝でバルサに勝つか、この日に勝利を収め、スパーズが敗退するか引き分けるかしかあり得ない。しかもプレミア最終日であると同時に93年の歴史を持つハイバリー最終戦。 展開は必ずしもよくない。ウィガンのいつものパワーフットボール。手数を少なくし、ロングボールを前戦...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:26 AM

April 1, 2006

終焉への時間——『ラストデイズ』ガス・ヴァン・サント
舩橋 淳

 最初から死んでいる人間がいかに物理的な死を迎えるか、その決定的な結末までの時間を描くのがGus Van Santである。ジャームッシュの『Dead Man』もすでに死んでいる人間が身体的な死を迎える時間を描いた。ジョニー・デップのウィリアム・ブレイクは文字通り彼岸へと旅立っていった——ポエティックな世界へと。しかし、Van Santの場合、半死半生のミュージシャンがイマジナリーな領閾に浸りきった...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:31 PM

March 27, 2006

『マンダレイ』ラース・フォン・トリアー
結城秀勇

 「ドッグヴィル」を後にしたグレースは「マンダレイ」に立ち寄る。そこはローレン・バコール演ずる「ママ」の法律が支配する場所だった。グレースは村人を時代錯誤的な「ママの法律」から解放しようと試みるのだが、結局のところその試みは失敗し、自分が新たな「ママ」になることでしか「マンダレイ」と関係を持つことができなくなる。  マンダレイという街を存在させる原理が、ママの権力で繋ぎとめられた被支配者たちである...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:54 AM

March 9, 2006

「表参道ヒルズ」安藤忠雄
梅本洋一

 原宿駅前にもキディランド前にもまだ歩道橋がなかったころ、ぼくは原宿に住んでいた。東京オリンピック直後のことで、コープオリンピアに並ぶ国土計画(?)のビルの向こうには富士山が見えていた。振り返るとなだらかに明治通りに下っていく表参道がふたたび青山通りに向かって上っていく姿が眺められた。表参道の両サイドにはまだ民家もあって、鈴木くんや青柳くんなど同級生の家もあった。雪の朝は原宿駅前から車の通らない表...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:46 AM

February 24, 2006

『マイ・アーキテクト』ナサニエル・カーン
梅本洋一

 ルイス・カーンの私生児として生まれたナサニエルが、父の姿を追うドキュメンタリー。だが、このフィルムはいかにも中途半端なものとして終わっている。一度にふたつのことを実現しようとして、そのどちらにも失敗してしまったからだ。ふたつのこととは、まずルイス・カーンの建築、そしてナサニエル自らの出自。このふたつのことは実のところほとんど関係がない。カーンの建築の凄さと彼が愛した3人の女性の物語には関係がない...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:10 PM

February 16, 2006

トリノ・オリンピック観戦記──2
梅本洋一

スピードスケート500メートル  日本選手にメダルが期待された男女500メートル。及川、岡崎が共に4位。もっとも期待された加藤と吉井は入賞はしたがメダルに遠く届かない。こんなものなんだ。W杯で連勝しているならともかく、勝ったり負けたりでは、大きく崩れていない選手たちは、実力を出しているだろう。4年に一度のオリンピックというが、W杯は毎年何戦もあって、多くの選手たちが顔なじみだ。4年に一度会うわけで...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:50 PM

January 9, 2006

「前川國男 建築展」
梅本洋一

 清家清、吉村順三と回顧展を見続けた私たち、吉阪隆正についての書物を興味深く読んだ私たちが最後に遭遇するのは、東京ステーションギャラリーで開催されている「前川國男展」だ。清家清がイノヴェーター、吉村順三がアーティスト、吉阪隆正がエクスペリメンタリストだとすれば、前川國男をなんと形容すればいいのだろうか? 彼についての書物にように「賊軍の将」なのだろうか? この展覧会で見るめくるめく作品群を考えれば...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:10 PM

November 30, 2005

「吉村順三 建築展」
梅本洋一

 中庭に設置された実物大の「軽井沢の別荘」のパネルに導かれて「吉村順三展」に入る。展示の仕方はごく普通で、彼の残した設計図、竣工時の写真、家具、そして、有名な吉村障子……。小さなホールでは「軽井沢の別荘」の四季を巡るドキュメンタリーが上映されている。必要最低限を求めながらも、その最低限に最高度の趣味を加味にして吉村建築は成立している。その趣味の良さは、論理的な言葉で語ることがなかった吉村自身のよう...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:59 PM

November 15, 2005

前川国男自邸
梅本洋一

 晩秋の寒い朝、クルマを飛ばして──といっても結構渋滞にはまったが──小金井公園の江戸東京たてもの園に行った。目的はただひとつ。前川国男の自邸を見ることだ。大田区にあった彼の自邸がここに移築されている。  広大な小金井公園の側を走っていると、いろいろなことを思い出す。中央大学で教えていた頃、江古田の自宅からこの辺を抜けてオートバイで通ったこと、いつごろまでだったか、樋口泰人がこの辺に住んでいて、出...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:17 AM

October 17, 2005

『自由、夜』フィリップ・ガレル
藤井陽子

“montage”、確かに今までも、多くの映画のクレジットの中で目にしてきたはずなのに、監督や出演者やカメラあるいはプロデューサーが誰か知りたいと思うような熱心さでその名前を追うことはこれまであまりなかったように思う。しかし、まさに「編集」という仕事を通して映画と共にいたドミニク・オーブレイが共同作業をしてきた映画人の面々をみてみると、クレール・ドゥニ、マルグリット・デュラス、フィリップ・ガレル...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:16 PM

October 14, 2005

京都 俵屋
梅本洋一

 京都国際学生映画祭の審査員の仕事の合間を縫って京都の町を散歩する。長い散歩ができるわけではない。会場になっている四条烏丸から遠くへは行けない。三条、寺町、足を伸ばしても先斗町までか。まずは明倫小学校がリノヴェーションされた京都アートセンター。小学校建築の名作が多くのアトリエと小ホール、カフェ、図書室に変貌している。図書室に入って『京都建築案内』を立ち読み。戦争の爆撃を逃れたこの町に残っているのは...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 9:08 PM

September 9, 2005

「建築家 清家清 展 《私の家》から50年」
梅本洋一

 丹下健三についての思考がやや結論めいたものに導かれつつあるとき、見たくなるのは清家清だ。モニュメントではなく、普通の風景の小さな革新。ちょうど折良く汐留ミュージアムで「清家清展」が開催中だ。ぼくが初めて清家清という固有名を知ったのは、ネスカフェ・ゴールドブレンドのCMだった。「建築家 清家清──ちがいが分かる男のゴールドブレンド」というのがコピーだった。「ちがいが分かる」シリーズの最初の方だった...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:23 AM

September 6, 2005

シックスネイションズ2005 オールブラックス対ワラビーズ 34-24
梅本洋一

 今年のシックスネイションズのラストゲーム。このゲームにオールブラックスが勝てば優勝、ワラビーズは負ければ全敗。明暗がはっきりするゲームだった。予想としてはオールブラックスの大勝。そして前半はほぼその通りにゲームが進行する。ラインアウト、スクラム共にオールブラックスの完勝。ワラビーズはディフェンスに終始、そしてこの日SOに入ったマット・ロジャースのキック。だが、もちろんオールブラックス・ボールのラ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:07 PM

August 24, 2005

「丹下健三 DNA」(「Casa BRUTUS」9月号)
梅本洋一

 建築学科に入学した学生は、まず「Casa BRUTUS」で建築の基礎を学び始める。友人の建築家はそう苦笑いしていた。「新建築」でも、今はなき「建築文化」でもなく、「Casa BRUTUS」!  今月号の「丹下健三 DNA」を見ると、確かに丹下健三の基礎が学べる。たとえば藤森照信による丹下健三の解説と彼のセレクションによる丹下健三ベスト100が写真付きで解説されているし、彼の生年(1913年)か...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:24 PM

August 22, 2005

「鬼石町多目的ホール」妹島和世
藤原徹平(隈研吾建築都市設計事務所)

 全周囲を透明ガラスのスキンとする形式、透明ガラススキンの良さを引き出す平面形状の考えかた(平面の奥行きが変わること=屋根の形状の変化であり、視界の抜けかたの変化が抜群にオモシロイ)、半地下を大胆に生かした断面構成、屋外空間と屋内空間とがお互い領域をとりあうようなあぶくの中にいるような平面計画、建物と残余空間のバランスの良さ(起伏ある敷地を生かした配置の絶妙さは凄い)、常識にとらわれない仕上げ材に...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:22 AM

July 9, 2005

「全身での身の任せきり──丹下健三の日本」磯崎新(「新建築」7月号)
梅本洋一

「新建築」7月号に掲載された磯崎新の文章を極めて興味深く読んだ。戦前から戦争中に至る丹下の仕事を、立原道造が彼に宛てた手紙などから丹念に拾い、ル・コルビュジエの賞賛から大東亜建設忠霊神域計画の間にあった丹下の変節を「全身での身の任せきり」という文字どおり「身体的な」タームですくい取っている。丹下が変節したのは、多くの日本人たちが変節した敗戦──つまり大東亜共栄圏から広島ピースセンターの間──をき...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:31 AM

June 29, 2005

『My Architect』ナサニエル・カーン
藤原徹平(隈研吾建築都市設計事務所)

 ナサニエル・カーンは、Louis Kahnとふたり目の愛人との間に生まれた子供であり、『My Architect』は父をほとんど知らずに育った息子が、父の建築を訪ね・父を知る人々にインタビューをして回る、いわゆる父親探しのドキュメンタリーフィルムだ。  父親探しとはつまり「息子が父親の空白を埋めていく物語」であるのだが、ナイーブすぎて聞くに堪えないナレーションと必要性をまったく感じないバックミュ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 7:09 AM

June 15, 2005

『ある夏の記録』ジャン・ルーシュ
須藤健太郎

 いま、ジャン・ルーシュの回顧上映が開催されている。以前、彼の映画を見たときにはあまりピンと来なかったのだが、『ある夏の記録』『人間ピラミッド』と立て続けに見て、すっかりはまってしまう。めちゃくちゃ面白いのだ。つい足繁く通ってしまっている。前に見たのは『メートル・フ』と『我は黒人』だったが、そのときはたぶん無字幕で、訛りに訛ったフランス語を少しも聞き取ることができず、それで楽しく見れなかったのかも...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:49 AM

May 19, 2005

丸の内は変わる
梅本洋一

東京改造の先端的な場所は、何と言っても丸の内だろう。かつて31メートルのスカイラインが並び、それぞれのビルがその意匠を競った日本の産業界の中心が丸の内だった。そのスカイラインが崩れたのは、東京海上ビルが建った1986年だったろう。今となっては決して高くはないが、この赤茶色のビルは、当時はまだスカイラインのあった丸の内では異彩を放っていた。東京中心部の容積率の変化が、この高層ビルを生んだわけだが、当...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:56 AM

April 7, 2005

『オペレッタ狸御殿』鈴木清順
小峰健二

清順はこの『オペレッタ狸御殿』のインタヴューに答えて、内向的な映画ばかりが目に付くいま、ぜひ馬鹿馬鹿しくて楽しい映画を撮りたかった云々と語っている。つまり、このフィルムは清順流の娯楽映画になるべく製作された。1940年代から50年代にかけて人気を博したかつての「狸御殿モノ」がそうであったように、多くの観客を魅了し、ときに笑いや涙を誘う映画。そのような映画こそ清順がいまこの時代にやりたかった企画なの...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:21 PM

March 24, 2005

丹下健三の死
梅本洋一

汐留の松下電工ミュージアムで「DOCOMOMO100選」を見た。汐サイトに行ったのは初めてだったので、周囲を探索しながら会場に赴いた。新橋駅の復元は最低の出来。古めかしく装った建物の中にレストランが入っているだけ。首都高から見ると、ジャン・ヌーヴェルの電通もかなり奇麗なのだが、下から見上げると単なる高層ビルにすぎない。何よりも良くないのは、歩行者レヴェルの地上にいると風景の抜けがなく、どこにいるの...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:29 AM

March 3, 2005

『ビフォア・サンセット』リチャード・リンクレイター

平日の午後、ガラガラの恵比寿ガーデンシネマ。前から3列目に腰を下ろすと、ぼくの前には誰もいない。 いきなり映るシェイクスピア&カンパニー。この書店のすぐ裏にぼくは3年間住んでいた。イーサン・ホーク扮する小説家がインタヴューを受けている。彼が座っている椅子の前の棚からぼくはダシール・ハメットのポケットブックを2冊買った。そして、この書店が舞台になっている一章があるヘミングウェイの『移動祝祭日』(ペン...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:21 PM

February 13, 2005

三信ビル

2月11日付けの朝日新聞朝刊によると日比谷の三信ビルが老朽化によって取り壊されることになったということだ。日比谷、丸の内地区に残されたモダンなビルのうちのひとつがまた取り壊されることに反対はもちろん多く、この記事にも建築関係者の意見を聴取しながら、このビルをどうするか決めるとある。 まず結論から書こう。交洵社ビルのようにファッサードの一部だけを「記念碑」のように残したり、横浜・関内のビル群のように...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:44 PM

February 8, 2005

アーセナル、諦めるな!

ミッドウィークの対マンU戦に2-4の惨敗をきっし、今シーズンのプレミアシップを諦める旨、発言したヴェンゲル。そして、次節の対アストン・ヴィラ戦の前半は3点取り、後半はバタバタしたが、結局3-1でアウェイの勝利を飾ったアーセナル。このゲームには、久しぶりにGKにレーマン、ミッドフィールダーにエドゥーを起用。前半は完全にゲームを支配し、アンリが好調なら、あと2点は入っていたゲームだった。4-0に持ち込...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:17 PM

January 25, 2005

「The Archigram Cities」TNプローブ・サロン

1月24日、先週末から水戸芸術館現代美術センターで開催されている「アーキグラムの実験建築1961-1974」という展示の連動企画として、「The Archigram Cities」と題されたアーキグラムのメンバーによる講演会が品川インターシティの大林組のホールで行われた。 当初参加予定だったピーター・クックは、次の仕事のためにすでに日本を発ったとのことで、デニス・クロンプトン、デヴィッド・グリーン...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:34 AM

November 25, 2004

大学ラグビー
早稲田対慶応

今年は慶応が明治を敗ってここに到達しただけに、もう少しマシなゲームが見られると思ったが、内容もスコアも早稲田の圧勝。73-17というスコアも11-3というトライ数においても圧勝だが、後半33分で五郎丸が不可解なシンビンを食らってから、2トライ奪われたわけで、その意味では早稲田の完勝だろう。FWの素早い仕掛けと絡みでボールを支配し続け、何度か近場をついてから、ラインにボールが渡ると、慶応のディフェン...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:44 PM

November 20, 2004

『建築文化』休刊

建築の勉強を始めた1994年頃は、『建築文化』はなにしろあこがれの雑誌だった。芸術分野を学ぶには、あまりにフツウな僕を含めた大多数の日本の建築学生にとっては、3000円近い建築雑誌は高くてなかなか手がでないのだけど、何号かに一冊、とても気に入った特集号を吟味した上で買ってみたりした。とりわけ個人の作家を特集した号が、仲間内ではいつも評判だった。買って読んでみると、丁寧につくられていることが本当に感...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:31 PM

September 15, 2004

ポーラ美術館(日建設計・安田幸一 2002)

優れてツーリズム的な建築である。 ヒメジャラの木の脇を抜けて、石張りのブリッジを渡る。石の張り方、ガラス手すりが繊細で良い。低く抑えられ、ガラスの繊細な表情を持つエントランスが気持ちを昂揚させる。エントランスの水切りや傘立てのディテールもなかなかに見応えはある。型ガラスパネルでできた巨大な光壁スクリーンもアプローチの空間をそれなりに印象づけている。周りの山山はとても表情が豊かで、季節ごとで艶やかな...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:53 AM

September 12, 2004

『レイクサイド マーダーケース』青山真治

When I looked out my windowWhat do you think I see強い光と肌の露出によって『レイクサイド マーダーケース』は始まる。フラッシュの光にも瞬きすることなく曝されたままのモデルの眼球。光は剥き出しの網膜に灼き付いただろうか。反応からは何ともうかがい知れない。まるで光が確かにフィルムを通過したにもかかわらず、そこには何の痕跡も残らなかったかのように。その場...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 6:49 AM

May 23, 2004

「二十騎町の集合住宅」北山恒

フレンチのビストロと担々麺の看板を掲げた中華料理店が隣り合い、いくつもの路地が交差する牛込北町の裏側に美しい集合住宅が完成した。「二十騎町の集合住宅」がそれだ。設計は北山恒+architecture Workshop。デザイナーズマンションをプロデュースするタカギ・プラニング・オフィスのコンペに勝ったのがこの作品だ。北側と南側に2棟あり、渡り廊下で接続されている。北側は2階〜5階にワンルーム2部屋...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:07 AM

May 22, 2004

『SOFIA FILE』スネイク・ドラゴンフライ編

『ロスト・イン・トランスレーション』の最後の場面で、ビル・マーレイはスカーレット・ヨハンソンの耳元で囁くが、何と言っているのだろうか。本書に収録されている倉本美津留インタヴューでの彼の解答がおもしろかった。「まあ、ひとつのオチとしての答やったら、「ナニを言ったのか内容はわからないが、とにかくめっちゃめちゃ流暢な日本語で喋ってた」みたいな」。「「大丈夫、オレたち外人だって思われてるんだから、誰もおか...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:06 AM

March 26, 2004

オルタナティブ・モダン 建築の自由をひらくもの 第2回 青木淳 「そもそも多様である、そもそも装飾である」

全4回の連続講議の第2回目は青木淳を迎えて。作品としては潟博物館から一連のルイ・ヴィトンの仕事の話が中心となる。 冒頭で青木は、アミノ酸の構造の複雑さについて触れる。良く似たふたつのアミノ酸であっても、その構造には全く共通点が見つからないと言っていいほどの複雑さ、その原型のない「多様さ」が根底にあるのだと語る。もうひとつのキーワードである「装飾」の方だが、ロンドン動物園のペンギンプールとラ・トゥー...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:43 AM

チャンピオンズリーグ 1st leg (2) レアル・マドリー対モナコ

アーセナルがチェルシーのプレッシングに苦労しているころ、モナコはレアルと対応に勝負していた。中盤とバックラインが見事な2ラインを形成し、その間隔を短くして、中盤でプレスをかけ、ロナウドは孤立し、スペースを欠いたジダンもフィーゴもむなしくボールをキープしていた。ベッカムとグティからのディアゴナルなロングパスが唯一のチャンス・メイクになるが、ロベルト・カルロスを欠いたレアルはボールをつなぐことができな...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:42 AM

February 27, 2004

オルタナティブ・モダン 建築の自由をひらくもの 第1回 伊東豊雄 「生成のプロセスとしての建築」

4回にわたって行われる連続レクチャーの第1回目は伊東豊雄を迎えて。 始めにふたりのモデレーターによって、テクトニックな面からとアクティヴィティの面、ふたつの側面からのアプローチが提示される。特にテクトニックな面においては、セシル・バルモンドとのコラボレーションによるサーペンタイン・ギャラリーのパビリオンなどを思い浮かべると、「オルタナティブ」「自由をひらく」といった言葉の具体的な実現例として、この...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:16 AM

February 23, 2004

『この世の外へ クラブ進駐軍』阪本順治

不在によって集団が作られていく。街のそこら中に人があふれているにもかかわらず、不在は常につきまとう。バンド「ラッキー・ストライカーズ」の結成も、ドラマーの不在によって突然放り込まれた、オダギリジョーの騒々しさによって始まる。誰かがいなくなるたびに、彼らは集められ演奏が始まる。彼らのためにステージは用意されている。酒場というステージで、いくつもの儀式が行われる。そこでは、集まる人々の数が減っていく、...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:15 AM

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