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April 11, 2011

『神々と男たち』グザヴィエ・ボーヴォワ
増田景子

 この映画を観て、遠藤周作の『沈黙』を思い出す。『沈黙』は鎖国をしていた江戸時代の長崎を舞台とした隠れキリシタンの日本人と宣教師たちの話である。ちなみにこの『神々と男たち』は、アフリカのアルジェリアの小さな村が舞台であり、イスラム教のアルジェリアの人とフランスから来たキリスト教の修道士たちの話であり、平和だった村がテロリストの攻撃によって戦場へと変貌してしまうのだ。こうして文字にしてみるとふたつの...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:29 AM

February 20, 2011

『ヒアアフター』クリント・イーストウッド
梅本洋一

 正直に告白しよう。イーストウッド・ファンを自認するぼくだが『グラントリノ』も『インビクタス』もなぜか絶賛することができなかった。『グラントリノ』は俳優イーストウッドの喪の儀式には相応しかったし、それなりに感動したけれども、すべてが「想定の範囲内に収まっていた」気がしたし、肝腎のクルマがあまり好きになれなかった。たとえば『センチメンタル・アドベンチャー』のクルマの方が良かった。そして『インビクタス...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:35 PM

February 15, 2011

『SOMEWHERE』ソフィア・コッポラ
田中竜輔

 ほとんど風景と呼べるランドマークのない、サーキットのような道路をグルグルと抑揚なく走る一台の真っ黒なフェラーリ。運転しているのは無気力な映画スターのジョニー・マルコ(スティーヴン・ドーフ)。車に乗るか、酒を呑むか、適当な女とセックスするか、はたまたポールダンサーをデリバリーするか、一応映画の仕事は続けているようだけれども、記者会見では質問に満足な受け答えもできないほどの熱のなさ、ルーティンと惰性...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:30 AM

January 27, 2011

『アブラクサスの祭』加藤直輝
松井宏

 東京藝大大学院卒の加藤直輝監督による「商業映画」第1作目となる今作。「商業デビュー作として今作は云々かんぬん」とか「以前の加藤監督作品と比べて云々かんぬん」とか「監督の作家性が今作では云々かんぬん」などと言った話を抜きにして、『アブラクサスの祭』はごく素直に心動かされる作品だ。  まず成功の理由として、物語の構造のシンプルさがあると思う。同名の原作小説でもそうらしいのだが、ラストはライブである。...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:25 AM

January 26, 2011

2011アジアカップ準決勝 日本対韓国 2-2(PK3-0)
梅本洋一

 今野のブロックがPKに値するかどうか(もちろん後半の岡崎に対するファウルがPKに値するかどうかも含めて)は、主審の問題に帰着するので(より高いレヴェルのレフリングができる審判の養成を希望する以外)書きようがない。だが、前半の日本は、今大会で一番の出来だったことは疑いようがない。パススピード、ボールの回り、ポジショニングもとても良かった。悪かったのは1点しか取れなかったこと。だが、こんなことはフッ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 4:42 PM

January 22, 2011

アジアカップ2011準々決勝 日本対カタール 3-2
梅本洋一

 このゲームが終わった後、遠藤は、6年前に似てきた、と言っていたそうだ。6年前の中国開催のアジアカップでも確かに薄氷を踏む勝利の連続だった。準々決勝のヨルダン戦では、PK戦で俊輔、アレックスが連続して外し、宮本の機転で反対側のゴールが使用されたこともあった。(懐かしいね!)  遠藤の言っていることは、ゲームの結果については、近いかも知れないが、ゲーム内容について見ると、今回の方が数段上だ。開幕戦の...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:27 PM

January 6, 2011

『アブラクサスの祭』加藤直輝
梅本洋一

 暮れから正月にかけていろんな人が死んでいく。ブレイク・エドワーズ、そして高峰秀子……。ここ7〜8年、ブレイク・エドワーズのロマンティック・コメディを再見したり、成瀬の『浮雲』や『流れる』を授業で何度も見て、高峰秀子の凄さを感じていた。もちろん数年前のオスカー授賞式で、もう歩けなくなって車椅子で移動し、それでもギャグを飛ばしているブレイク・エドワーズの姿を目にしているし、その傍らに唄を歌えなくなっ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:13 AM

December 16, 2010

『キス&キル』ロバート・ルケティック
高木佑介

 家族旅行で南仏ニースを訪れたジェン(キャサリン・ハイグル)は、結婚秒読みかと思われた彼氏に最近フラれたばかり。両親と一緒に旅行なんて、もう子供じゃないんだから・・・・・・みたいなことをニース行きの機内で口にしつつも、婚期を見事に逃しちゃった感が全身から毒々しく滲み出ている彼女の姿を見ていると、このあと起こるだろうロマコメ的展開に否が応でも期待が高まってしまう。顔は全然似てないけど、キャメロン・デ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 2:44 AM

December 4, 2010

『海上伝奇』ジャ・ジャンクー
増田景子

 喋り声、物を売る声、テレビやラジオの放送音、中華鍋で炒める音、食器がぶつかる音、椅子やテーブルのぶつかる音、麻雀牌の音、歩く音、車のエンジンをふかした音、けたたましいクラクションの音――。  賈 樟柯の新作である『海上伝奇』からは、まるで上海にいるかのごとく音が鳴り響く。路地にも、店内にも、どこでもかしこでもあらゆる音が鳴り響き重なり合って存在しているのだ。それらの音に私は感動を覚える。というも...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:37 AM

November 30, 2010

バルセロナ対レアル・マドリー 5-0
梅本洋一

 火曜日の朝から信じがたいものを見てしまった。チャビの一発に始まり、ジェフレンの5点目まで、バルサがディフェンダーを付けたアタック練習のように得点を重ねていく。ディフェンス側は、ボールを奪取するまでの仕事で、アタック側は決め事の確認。息子のチームでさえよくやっている練習だ。彼によれば、ディフェンス組に入ると「つまんないよ!」ということ。このゲームではディフェンス組がこのゲームまで無敗のレアルなのだ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:33 PM

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