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July 11, 2016

2016年 カンヌ国際映画祭報告(番外編)
槻舘南菜子

Hors Cannes 映画祭期間中に、トロント国際映画祭のプログラマーである友人のアダム・クックの紹介で、フィリップ・ガレルの弟、ティエリー・ガレルにインタヴューすることになった。ティエリー・ガレルは現在67歳、今回のカンヌには昨年から創設されたドキュメンタリー作品に与えられる「黄金の眼 L'Oeil d'or /The Golden Eye」賞 の審査員のひとりとして滞在していた。彼との出会...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:36 PM

July 2, 2016

2016年 カンヌ国際映画祭報告(3)
槻舘南菜子

「監督週間」部門 開幕・閉幕作品にマルコ・ベロッキオとポール・シュレイダーの新作が選ばれ、4本の処女長編がセレクションされた本年の監督週間。2012年にエドワード・ワイントロープがディレクターに就任して以来、その商業的なセレクションはたびたび批判されてきた。本年の「公式コンペティション」部門や「ある視点」部門から抜け落ちてしまったと思しきベルトラン・ボネロやアクセル・ロペールらの作品が救い上げられ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:48 AM

July 1, 2016

『ディストラクション・ベイビーズ』真利子哲也
結城秀勇

真利子哲也の作品では必ず、位相の違うふたつの世界が重なり合っている。『イエローキッド』のボクサーの日々とアメコミ、『NINIFUNI』の強盗犯の逃亡とアイドルの撮影、『あすなろ参上!』のアイドルの人間としての葛藤とゆるキャラが共存する街。それらふたつは平面的な距離において遠ざけられているのではなく、互いに重なりあって二重写しになっている。だからふたつの道筋が並行モンタージュ風につながれるとしても、...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 3:14 PM

June 28, 2016

『団地』阪本順治
田中竜輔

タイトルからして団地で繰り広げられる悲喜交々の人間模様が描かれるのかと想像していたら、まったく違った。舞台となる団地で中心的な被写体となるのは10名前後。いわゆる「ご近所付き合い」はその範囲にしかなく、そして実質的に生活が描かれるのは主人公である藤山直美と岸部一徳の夫婦だけだ。建築物としての外観こそ頻繁にフレームに収められるも、他の住民の部屋はごくわずかな場面を除けば存在さえ示唆されることはない。...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 8:14 PM

June 26, 2016

2016年 カンヌ国際映画祭報告(2)
槻舘南菜子

「ある視点」部門 本年の「ある視点」部門にセレクションされた18本中、7本が処女作、4本は監督第2作と、例年になく新人監督がフィーチャーされたプログラムだったが、作品の出来はといえば散々たるもの。なぜセレクションされたのが理解に苦しむような作品が大半を占めたというのが正直なところだ。ただその一方で特別上映枠にアルベルト・セラ(『ルイ14世の死 La Mort de Louis XIV』)とポール・...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:08 PM

June 25, 2016

2016年 カンヌ国際映画祭報告(1)
槻舘南菜子

2016年カンヌ国際映画祭 コンペティション部門受賞結果 パルムドール:『I, Daniel Blake』(ケン・ローチ) グランプリ:『Juste la fin du monde』(グザヴィエ・ドラン) 審査員賞:『American Honey』(アンドレア・アーノルド) 監督賞:クリスチャン・ムンジウ(『The Graduation』)、オリヴィエ・アサイヤス(『Personal Shoppe...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:27 AM

June 22, 2016

『天竜区奥領家大沢 夏』ほか「天竜区」シリーズ 堀禎一
田中竜輔

静岡県浜松市、その最北部の山間地に位置する天竜区大沢集落は、村の開拓当初からその限られた土地を活用するために――歩くのも大変なほど急な勾配の斜面は多くの畑で占められている――最大で8軒までしか戸数は増やされなかった。今日では過疎化が進み3軒で4人が生活しているこの場所の、およそ1年にわたる人々の生活を映し出すのがこの全4本で4時間を超える「天竜区」シリーズである。だが、そうした背景や事前知識につい...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 1:58 AM

June 19, 2016

『あなたの目になりたい』サッシャ・ギトリ
結城秀勇

ジュヌヴィエーヴ・ギトリ演じるモデルが、サッシャ・ギトリ扮する彫刻家への恋心を祖母に打ち明けるとき、祖母はこう忠告する。一目ぼれは、それがふたり同時に起こるのなら、信じられる。もしどちらか一方だけなら危険だ。そして仮にふたり同時に起こったとしても、それでも危険なものだ。なぜならふたりは見つめあうけれど、実はなにも見ていないからだ。その熱いまなざし以外にはなにも。 画面に映し出される映像や文字や数量...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 10:22 PM

May 28, 2016

『或る終焉』ミシェル・フランコ
常川拓也

閑静な住宅街の中、ティム・ロス演じるデヴィッドは、ひとりの十代の少女が家から出て車に乗り込むまでをじっと観察し、彼女が通りを車で走り出すと無言のまま追跡しはじめる。カメラはその様子を車内の助手席から長回しで捉える。次のカットでは、彼は夜な夜なフェイスブックでナディアという女の子の写真を何枚もチェックしている。第68回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した『或る終焉』のこのアヴァンタイトルを見て、このふ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 11:48 AM

May 27, 2016

『わたしの自由について』西原孝至
三浦 翔

何故SEALDsをやっているのかという問いに対してSEALDsの牛田は、「授業でキング牧師の講演を見ていたら『私たちが目指してきたものは必ず達成される、しかしそれは私の生きている間では無い』と泣きながら語るシーンを見てしまったからだ」と語る。そこには、「どういった思想で」といった明確な答えがあるわけでは無い。過去から受け取ったバトン=コトバがあるだけだ。しかし、だからこそ彼らは強く、軽やかに運動を...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 12:24 PM

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