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ラグビー テストマッチ ジャパン対イタリア

小さなパントがイタリア・ディフェンス網の裏に出て、大畑の胸に収まる。トライラインまで彼を遮るものはいない。誰もがトライだと確信し、これで15-18と3点差に追い上げると信じたその瞬間、ダイビングした大畑の手からボールが転げ落ちる。インゴール・ノックオン。「またやってしもうたな」。関西弁の冗談ですむ話ではない。大畑はプロの選手だ。こんなことがあってはならないし、「やってしもうた」という軽い言葉ではす...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:36 AM

July 2, 2004

『子猫をお願い』チョン・ジェウン

職業と住所。自分が誰なのかを証明するために絶対に必要なもの。初対面の相手に聞かれるたび、何とかこの質問から逃れる術はないものかと、いつも思う。5人の女の子たちは、たったワンシーンによって自分たちの現在の職業と住居とを解説する。仕事場へ向かおうと、両親のいるマンションを後にするヘジュ。仕事をクビになり、家への帰路を歩くジヨン。一番活き活きとしているのは、騒々しく街を渡り歩く双子の姉妹、ピリュとオンジ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:35 AM

June 28, 2004

『まだ楽園』佐向大

どこまでも、どこまでも移動しても同じ風景がひろがっている。どれだけ車を走らせても、目に入ってくるのは似たような街並みと同じような建物ばかりだ。またコンビニか……、また駐車場だ……。いや、そんなことはもう誰も気にかけていない。ため息をついていたらきりがない。特徴も違いもないだだっぴろい広がりの遠くに、巨大な都市群がかすんでいるようにも見えるが、そこに至るとさらに絶望的な風景がひろがっているのかもしれ...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:34 AM

『蝶採り』オタール・イオセリアーニ

インドのマハラジャを乗せた列車が到着するシーンによって幕をあけるこのフィルムはまぎれもなくトランジットの映画だ。ピアノ奏者の老婆が到着すると同時に賛美歌の時間になり、曲が終わると同時に彼女がさっさと席を立って自転車に乗って帰ってしまうところなど、とてつもなく正確な数種類の時刻表を熟知してそれを乗り継ぎ、目的地まで最短時間で到着するようなアクションだ。あるいはとてつもなく不正確なダイヤの乱れを利用し...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:33 AM

June 27, 2004

『白いカラス』ロバート・ベントン

雪道をゆっくりと滑るように走るヴォルヴォ。その前に赤いピックアップ・トラックが現れる。2車線の道だが、トラックはまっすぐにヴォルヴォに向かってくる。ハンドルを右に切り、道路から下の大きな湖に転落するヴォルヴォ。『白いカラス』の冒頭だ。 ロバート・ベントンのフィルムを見るのは本当に久しぶりだ。『俺たちに明日はない』の伝説的なシナリオを担当し、『クレーマー/クレーマー』でオスカーに輝いた映画作家も、「...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:32 AM

June 25, 2004

『デイ・アフター・トゥモロー』ローランド・エメリッヒ

『インディペンデンス・デイ』と同様に、世界滅亡の危機に見舞われる「ザ・デイ」をエメリッヒは描く。しかし、それは適度な危険のほのめかしと、それをもとにしたちょっとした教訓話に収まってしまう。 温暖化の揺り返しで一気に寒冷化が進む北半球で、洪水と吹雪に人々が逃げまどう。合衆国を南北に二分する線が引かれ、北部は見捨てられ、南部の住民も土地を捨てて更に南へ逃げることになる。その絶対的な危機でニューヨークに...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:31 AM

June 18, 2004

『あなたにも書ける恋愛小説』ロブ・ライナー

どの時点で“The End”にするか。ケイト・ハドソンの忠告を聞いても、男はストーリーを変えたりはしない。“The End”という言葉をだらだらと引き延ばしていくだけだ。一方では時間の制約と戦い、もう一方で時間を引き延ばすことに躍起になる。 恋愛小説はどのように作られていくのか。まずは誰と誰が最終的に結ばれるか、という問題がある。結末を予想させないために、複雑なドラマを作り出さなければいけない。登...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:29 AM

June 7, 2004

『キル・ビルvol.2』クエンティン・タランティーノ

その『Vol.1』を大批判し、多様な場で物議をかもしたので、やはり『Vol.2』についても書いておかねばならないだろう。 蓮實重彦が何度も書いているとおり『vol.1』と『Vol.2』は通しで見られるべきものであることは、この『Vol.2』が証明している。『vol.1』は、『vol.2』への序章であって、独立した1本のフィルムとして見ると、そのアクションの連続は、『Vol.2』のメロドラマへの準備...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:28 AM

『負ける建築』隅研吾

隅研吾『負ける建築』とても興味深く読んだ。ポストモダンの終演以降、阪神大震災、オウムのサティアン、そして9.11のWTCまで建築の脆弱さばかりに焦点が当たる事件が続発した。この書物は、95年以降──つまり阪神大震災以降──に隅研吾が折に触れて書いた長い文章を集めて成立している。循環するがゆえに決定的な解決という地点が見いだせないケインズ流の経済学の中にあって、最終的な決定にも似た堅牢な建築物を建て...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:27 AM

June 2, 2004

『シティ・オブ・ゴースト』マット・ディロン

高飛びした保険金詐欺集団のボス(ジェームズ・カーン)を追って、マット・ディロンはタイ、続いてカンボジアに向かう。親同然のその男は地元の実力者と関係を持っており、ディロンは組織との利害抗争の中に巻き込まれていく。デヴィッド・リンチ作品を手がけるバリー・ギフォードとの共同脚本であるこの映画はどうしようもない迂回をもってそれだけの物語を語る。 ほぼ全編カンボジアロケのこの映画の肝は、むしろニューヨークで...全文を読む ≫

投稿者 nobodymag : 5:25 AM

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